奨学金が返せないときの救済制度 - 減額返還・返還期限猶予・免除
「奨学金の返済がきつい」
「来月の支払いができそうにない」
——そんな不安を抱えていませんか?
奨学金が返せないまま放置すると、延滞金の発生やブラックリスト登録など、状況は悪化する一方です。
しかし、「返せない」と悩む前に知っておいてほしいことがあります。
奨学金には救済制度があります。
毎月の返還額を減らす「減額返還制度」や、一時的に返還を待ってもらう「返還期限猶予制度」など、困ったときに使える制度が用意されています。
この手続きガイドでは、奨学金が返せないときの救済制度について、条件や申請方法をわかりやすく解説します。
1. 奨学金を滞納するとどうなる?
まず、奨学金の返済を滞納した場合にどうなるかを確認しておきましょう。
「なんとかなるだろう」と放置すると、状況は悪化する一方です。
1-1. 滞納から法的措置までの流れ
奨学金を滞納すると、段階的に督促が行われます。
| 滞納期間 | 対応 |
|---|---|
| 1〜3ヶ月 | JASSOから電話・郵便で督促。延滞金が発生 |
| 4〜8ヶ月 | 民間の債権回収会社に業務が移管される |
| 9ヶ月以降 | 法的措置(一括返済請求・裁判)の可能性 |
滞納が長引くほど対応は厳しくなり、最終的には裁判所から支払督促が届く場合もあります。
重要なのは、滞納が深刻化する前に対処することです。
1-2. ブラックリスト(信用情報機関)への登録
奨学金を3ヶ月以上滞納すると、個人信用情報機関(KSC)に延滞情報が登録されます。
いわゆる「ブラックリスト入り」です。
信用情報に登録されるとどうなる?
- クレジットカードの審査に通りにくくなる
- 住宅ローンや自動車ローンの審査に影響
- スマートフォンの分割払いができない場合がある
登録された情報はいつ消える?
登録された情報は、返還完了から5年後に削除されます。
つまり、延滞を解消しても、完済するまで情報は残り続けるということです。
1-3. 延滞金の発生
2回以上連続で返還できなかった場合、延滞金が発生します。
延滞金の割合は年3%程度です。
滞納が長引くほど延滞金が積み重なり、返済総額が増えてしまいます。
「払えないから放置」ではなく、払えないなら救済制度を利用する——これが正しい対処法です。
2. JASSOの救済制度① 減額返還制度
「収入はあるけど、今の返還額だと生活が苦しい」という方には、減額返還制度がおすすめです。
2-1. 減額返還制度とは
減額返還制度とは、毎月の返還額を減額して返済を続ける制度です。
- 返還月額を2分の1、3分の1、4分の1、3分の2に減額できる
- 返還期間は延長されるが、総返済額は変わらない
- 利息の追加負担もなし(第二種奨学金の場合)
たとえば、毎月15,000円の返還が苦しい場合、2分の1に減額すれば毎月7,500円になります。
その分、返還期間は延びますが、無理なく返済を続けられます。
2-2. 減額返還を利用できる条件
減額返還制度を利用するには、以下の条件を満たす必要があります。
条件1:経済的理由があること
年収の目安は以下のとおりです。
| 区分 | 扶養なし | 扶養2人 | 扶養3人以上 |
|---|---|---|---|
| 給与所得者 | 年収400万円以下 | 年収500万円以下 | 年収600万円以下 |
| 給与所得以外を含む | 所得300万円以下 | 所得400万円以下 | 所得500万円以下 |
扶養家族がいる場合の計算方法
扶養している子どもの人数によって上限額が変わります。
また、被扶養者1人につき38万円を収入・所得から控除して計算することもできます。
たとえば、年収430万円で子ども1人を扶養している場合:
- 430万円 − 38万円 = 392万円(判定に使う金額)
- 392万円は400万円以下なので、条件を満たす
つまり、扶養家族がいる方は、表の基準を超えていても利用できる可能性があります。
条件2:延滞がないこと
申請・審査の時点で延滞がないことが必要です。
すでに滞納している場合は、延滞を解消してから申請する必要があります。
条件3:口座振替に加入していること
減額返還は口座振替(自動引き落とし)での返還にのみ適用されます。
(JASSOでは返還用の口座振替を「リレー口座」と呼んでいます。)
未加入の方は、事前に口座振替の加入手続きを行ってください。
条件4:月賦返還であること
年賦や半年賦で返還している方は、月賦返還への変更が必要です。
2-3. 減額返還の申請方法
減額返還は、スカラネット・パーソナルからオンラインで申請できます。
スカラネット・パーソナルとは?
JASSOの奨学金を貸与・給付・返還中の方が、自分の奨学金情報を確認したり、各種手続きができるWebサービスです。
初めて利用する場合は新規登録が必要です。
奨学生番号・生年月日・氏名(カナ)などを入力してユーザーID・パスワードを設定します。
公式サイト:スカラネット・パーソナル
申請手順
- スカラネット・パーソナルにログイン
- 「各種届・願出」メニューから「減額返還願」を選択
- 減額割合(2分の1、3分の1、4分の1、3分の2)を選択
- 必要事項を入力して申請
必要書類
- マイナンバー(または所得証明書)
- 状況によっては追加の証明書類
卒業翌年の6月以降に新たな所得証明書が発行されるまでは、証明書の添付なしで審査が可能な場合もあります。
申請のタイミング
減額返還を開始したい月の前々月末までに申請書類を提出してください。
たとえば、10月から減額を開始したい場合は、8月末までに提出が必要です。
スカラネット・パーソナルからの申請は、開始希望月の3ヶ月前から可能です。
早めに手続きを行うことで、希望月からスムーズに減額が適用されます。
2-4. 減額返還の注意点
- 1回の申請で最大12ヶ月まで適用
- 適用期間終了前に再申請すれば延長可能
- 通算15年(180ヶ月)が上限
- 2回続けて振替不能になると適用取消
2-5. 企業の奨学金返還支援(代理返還)制度
JASSOの救済制度とは別に、勤務先の会社が奨学金返還を支援してくれる制度があります。
代理返還制度とは
企業が従業員の奨学金返還残額の一部または全額を、従業員に代わってJASSOに直接送金する制度です。
- 福利厚生の一環として導入する企業が増加中
- 2026年1月時点で2,135社以上が制度を導入
- 企業から直接JASSOに送金されるため、給与としての課税対象外になるメリットも
利用方法
- 自分の勤務先が制度を導入しているか確認
- 導入している場合は、会社の人事・総務部門に相談
- 会社が手続きを行い、JASSOに直接送金
導入企業の調べ方
JASSOの公式サイトで、代理返還制度を導入している企業を検索できます。
転職を考えている方は、制度導入企業を選択肢に入れることも検討してみてください。
公式サイト:
企業等の奨学金返還支援(代理返還)制度|JASSO
3. JASSOの救済制度② 返還期限猶予制度
「収入がほとんどない」「失業中で返済どころではない」という方には、返還期限猶予制度があります。
3-1. 返還期限猶予とは
返還期限猶予とは、一定期間、返還を待ってもらう制度です。
- 災害、傷病、経済困難、失業などで返還が困難な場合に利用可能
- 適用期間中は返還の必要なし
- 適用期間終了後に返還が再開される
注意:
猶予はあくまで「待ってもらう」制度であり、元金や利息が免除されるわけではありません。
返還期間が先送りされ、それに応じて返還終了年月も延びます。
返還期限猶予の種類
返還期限猶予には、主に以下の3つの種類があります。
| 種類 | 対象者 | 猶予期間の上限 |
|---|---|---|
| 一般猶予 | 経済困難・失業などで現在返還が困難な方 | 通算10年 |
| 猶予年限特例 | 平成29年度以降採用の第一種奨学金の方 | 上限なし |
| 所得連動返還型無利子奨学金 | 平成24〜28年度採用の第一種奨学金の方 | 上限なし |
多くの方が利用するのは「一般猶予」です。
猶予年限特例・所得連動返還型は、特定の年度に第一種奨学金を借りた方のみが対象となる特別な制度です(詳細は「3-3. 猶予年限特例・所得連動返還型の猶予」で解説)。
3-2. 一般猶予の条件と申請方法
一般猶予は、返還期限猶予のうち最も利用者が多い制度で、経済困難や失業などで現在返還が困難な方が申請できます。
対象となる事由
- 経済困難
収入が一定以下の場合 - 失業
雇用保険の受給中など - 傷病
病気やケガで働けない場合 - 災害
災害により返還が困難になった場合 - 生活保護受給中
- 産前産後休業・育児休業中
年収の目安
| 区分 | 年収・所得の上限 |
|---|---|
| 給与所得者 | 税込み年収300万円以下 |
| 給与所得者以外 | 所得200万円以下 |
減額返還(年収400万円以下)よりも年収条件が厳しくなっています。
ただし、「特別な支出」(医療費など)がある場合は、その金額を控除して基準内に収まれば申請可能です。
適用期間
- 通算10年(120ヶ月)が上限
- ただし、以下の場合は上限なし
- 災害
- 傷病
- 生活保護受給中
- 産前産後休業・育児休業
申請方法
- スカラネット・パーソナルにログイン
- 「各種届・願出」メニューから「返還期限猶予願」を選択
- 猶予を希望する理由と期間を入力
- 必要書類を添付して申請
郵送での申請も可能です。
「奨学金減額返還願・奨学金返還期限猶予願」の様式は、JASSOのWebサイトからダウンロードできます。
延滞している場合の猶予申請
すでに延滞がある方でも、条件によっては返還期限猶予を申請できます。
-
ケース1:延滞開始時からの証明書が揃う場合
失業や傷病など、延滞開始年月からの事由を証明できる書類があれば、延滞開始年月からの「一般猶予」を申請できます。 -
ケース2:証明書が途中からしか揃わない場合
証明書がない期間の返還分を入金した後に、一般猶予の申請が可能になります。 -
ケース3:どちらにも該当しない場合
「延滞据置猶予」という制度があります。
延滞期間を据え置いたまま、現在から将来の返還について猶予を受けられる場合があります。
いずれの場合も、まずはJASSO奨学金相談センター(0570-666-301)に相談してください。
3-3. 猶予年限特例・所得連動返還型の猶予
平成24年度以降に第一種奨学金(大学院を除く)を借りた方には、特別な猶予制度があります。
対象者
- 平成29年度以降採用:
「猶予年限特例」の適用者 - 平成24〜28年度採用:
「所得連動返還型無利子奨学金」の貸与者
特徴
- 一定の収入・所得を得るまで返還を待ってもらえる
- 適用期間に上限なし
ご自身が対象かどうかは、貸与時の書類やスカラネット・パーソナルで確認できます。
4. 減額返還と返還期限猶予、どちらを選ぶべき?
減額返還と返還期限猶予、どちらを選ぶべきか迷う方も多いでしょう。
| 制度 | 向いている人 | メリット | デメリット |
|---|---|---|---|
| 減額返還 | 収入はあるが返済が苦しい人 | 返済を続けられる、将来の負担が減る | 年収条件あり |
| 返還期限猶予 | 収入がほとんどない・失業中の人 | 一時的に返済から解放される | 返済期間が延びる |
JASSOも公式に「将来への負担を軽くするため、減額返還の利用をおすすめします」としています。
収入が少しでもあるなら、まずは減額返還を検討してみてください。
5. 返還が免除されるケース
奨学金の返還が完全に免除されるケースもあります。
ただし、条件は限定的です。
5-1. 死亡・障害による返還免除
奨学金を借りた本人が、以下の状況になった場合は返還が免除されます。
対象となるケース
- 本人が死亡した場合
返還未済額の全額が免除 - 精神・身体の障害により返還困難な場合
障害の程度に応じて、全額または一部が免除
申請に必要な書類
死亡の場合
- 貸与奨学金返還免除願(相続人・連帯保証人連署)
- 本人死亡の事実を記載した戸籍抄本
- 本人のマイナンバー
障害の場合
- 貸与奨学金返還免除願
- JASSO指定形式の診断書
- 障害者手帳のコピー(あれば)
- 本人のマイナンバー
注意:
免除は自動では適用されません。必ず申請が必要です。
5-2. 業績優秀者への返還免除(参考・現在は廃止)
過去には、大学院で第一種奨学金を借りた方のうち、特に優れた業績を挙げた方を対象とした「返還特別免除制度」がありました。
しかし、この制度は現在は廃止されています。
対象となるのは以下の方のみです:
- 平成15年度以前に大学院の第一種奨学生に採用された方
- 平成9年度以前に大学学部・短期大学・高等専門学校の1年次に入学し、第一種奨学生に採用された方
現在、一般の社会人が利用できる免除制度は、死亡・障害による免除のみです。
「免除」という言葉に期待しすぎず、まずは減額返還や猶予の利用を検討してください。
6. 救済制度でも対応困難な場合 - 債務整理という選択肢
JASSOの救済制度を使っても返済が難しい場合は、債務整理という法的な手続きを検討することになります。
6-1. 奨学金と債務整理
奨学金も法律上は「借金」です。
そのため、任意整理・個人再生・自己破産などの債務整理の対象になります。
ただし、奨学金には連帯保証人がいる場合が多く、債務整理をすると保証人に請求が移る点に注意が必要です。
6-2. 任意整理
任意整理とは、弁護士や司法書士が債権者と交渉して、返済条件を見直す手続きです。
奨学金への効果
- 奨学金の金利はもともと低い(0〜3%程度)
- そのため、利息カットの効果は限定的
- 他に消費者金融やカードローンの借金がある場合は有効
連帯保証人がいる場合
任意整理では、整理する債務を選べます。
奨学金を除外して、他の借金だけを整理することが可能です。
連帯保証人への影響を避けたい場合は、この方法を検討してください。
任意整理の詳細は、こちらの手続きガイドで解説しています。
【借金の債務整理】任意整理とは?費用・デメリット・手続きの流れ
6-3. 個人再生
個人再生とは、裁判所を通じて借金を大幅に減額する手続きです。
- 借金を最大5分の1〜10分の1に減額
- 住宅ローンがある場合も、家を残しながら手続き可能
ただし、奨学金の連帯保証人には減額前の全額が請求されます。
個人再生の詳細は、こちらの手続きガイドで解説しています。
個人再生とは?費用・デメリット・手続きの流れをわかりやすく解説
6-4. 自己破産
自己破産とは、裁判所に申立てを行い、借金を全額免除してもらう手続きです。
- 奨学金を含むすべての借金が免除される
- ただし、連帯保証人に返済義務が移る
機関保証の場合
奨学金の保証を「機関保証」にしている場合は、連帯保証人がいません。
そのため、自己破産しても保証人への影響はありません。
機関保証を選択していた方は、この点を覚えておいてください。
自己破産の詳細は、こちらの手続きガイドで解説しています。
自己破産の手続きの流れー費用・条件・必要書類・デメリットを解説
6-5. 人的保証と機関保証の違い
奨学金の保証には2種類あります。
| 保証の種類 | 内容 | 債務整理時の影響 |
|---|---|---|
| 人的保証 | 連帯保証人・保証人を設定 | 本人が債務整理すると保証人に請求が移る |
| 機関保証 | 保証機関(日本国際教育支援協会)が連帯保証 | 自己破産しても保証人への影響なし |
人的保証の場合、連帯保証人(多くは親)にも相談してから債務整理を検討することをおすすめします。
特定調停という手続きもあります。詳細はこちらをご覧ください。
特定調停とは?費用・デメリット・手続きの流れ・17条決定を解説
7. 相談窓口
奨学金の返済に困ったら、一人で悩まず相談しましょう。
7-1. JASSO奨学金相談センター
奨学金の返還に関する相談を受け付けています。
- 電話番号:
0570-666-301(ナビダイヤル) - 受付時間:
月〜金 9:00〜20:00(土日祝・年末年始を除く)
減額返還や猶予の申請方法、必要書類などを相談できます。
公式サイト:日本学生支援機構(JASSO)
7-2. 法テラス(日本司法支援センター)
収入・資産が一定以下の方は、無料で法律相談を受けられます。
- 電話番号: 0570-078374(おなやみなし)
- 受付時間:
平日 9:00〜21:00、土曜 9:00〜17:00
利用できる制度
- 無料法律相談
1回30分、同じ問題につき3回まで - 弁護士・司法書士費用の立替制度
債務整理を依頼する際の費用を立て替えてもらえる
奨学金以外にも借金がある場合や、債務整理を検討している場合は、法テラスに相談してみてください。
法テラスへの相談方法や利用条件、費用などの詳細については「 法テラスの無料相談と費用立替 - 条件・予約方法を解説 」の手続きガイドで詳細を解説しています。
7-3. 弁護士・司法書士への相談
債務整理を検討している場合は、弁護士や司法書士に相談することをおすすめします。
- 無料相談を行っている事務所も多い
- 奨学金以外の借金も含めた総合的なアドバイスが受けられる
- 連帯保証人への影響を考慮した対応策を提案してもらえる
8. よくある質問
Q. 奨学金を滞納したらブラックリストに載る?
A. 3ヶ月以上滞納すると、個人信用情報機関に登録されます。
いわゆる「ブラックリスト入り」です。
登録された情報は、返還完了から5年後に削除されます。
1〜2ヶ月の滞納であれば登録されませんが、早めに対処することが大切です。
Q. 減額返還の年収条件は?
A. 給与所得者の場合、年収400万円以下が目安です。
扶養家族がいる場合は、条件が緩和されます。
- 扶養者2人:年収500万円以下
- 扶養者3人以上:年収600万円以下
被扶養者1人につき38万円を収入から控除できます。
Q. 猶予は何年まで使える?
A. 一般猶予は通算10年(120ヶ月)が上限です。
ただし、以下の場合は上限がありません。
- 災害
- 傷病
- 生活保護受給中
- 産前産後休業・育児休業
また、平成24年度以降の第一種奨学金採用者(大学院を除く)には、上限なしの猶予制度もあります。
Q. 延滞中でも救済制度は使える?
A. 減額返還は延滞中だと申請できません。猶予は条件によって申請可能です。
減額返還を利用したい場合は、まず延滞を解消する必要があります。
返還期限猶予については、以下の条件で申請できます:
- 延滞開始時からの証明書が揃う場合
延滞開始年月からの猶予申請が可能 - 証明書が途中からしか揃わない場合
証明書がない期間の返還分を入金後に申請可能 - 上記に該当しない場合
「延滞据置猶予」という制度で、延滞期間を据え置いたまま猶予を受けられる場合がある
詳しくはJASSOの奨学金相談センター(0570-666-301)に相談してください。
Q. 連帯保証人にはどんな影響がある?
A. 本人が債務整理をすると、連帯保証人に請求が移ります。
JASSOの救済制度(減額返還・猶予)を利用する場合は、連帯保証人への影響はありません。
ただし、自己破産や個人再生をすると、連帯保証人(多くは親)に返済義務が移ります。
債務整理を検討する場合は、事前に連帯保証人に相談することをおすすめします。
Q. 親が連帯保証人の場合、親に知られずに債務整理できる?
A. 原則として難しいです。
自己破産や個人再生をすると、JASSOから連帯保証人に通知が届きます。
任意整理であれば、奨学金を対象から外すことで親に知られずに済む可能性があります。
ただし、奨学金自体の負担は軽減されないため、根本的な解決にはなりません。
Q. 機関保証の場合、自己破産しても親に迷惑がかからない?
A. はい、機関保証の場合は保証人への影響はありません。
機関保証は、保証機関(日本国際教育支援協会)が連帯保証人の代わりになる制度です。
自己破産しても、親など個人の保証人に請求が行くことはありません。
ご自身が機関保証か人的保証かは、奨学金の貸与書類やスカラネット・パーソナルで確認できます。
まとめ
奨学金の返済が苦しいとき、最も大切なのは滞納する前に行動することです。
この手続きガイドのポイント
- 滞納すると状況は悪化する
3ヶ月以上でブラックリスト入り、9ヶ月以上で法的措置の可能性 - JASSOには救済制度がある
減額返還で毎月の負担を軽く、猶予で一時的に返還をストップ - 救済制度は「権利」
条件を満たせば利用できる正当な制度。甘えではない - 早めの相談が重要
延滞する前にJASSOや法テラスに相談を
今すぐできること
- スカラネット・パーソナルにログインして、自分の返還状況を確認する
- 減額返還・返還期限猶予の条件に当てはまるか確認する
- 当てはまる場合は、早めに申請手続きを行う
- 不安がある場合は、JASSO奨学金相談センター(0570-666-301)に電話する
「返せない」と一人で悩まず、制度を活用して、無理のない返済計画を立てましょう。
