DV・モラハラの相談先と逃げる手順ガイド
「逃げたい」「もう限界かもしれない」——そう感じているあなたへ。
あなたが受けている苦しみは、あなたのせいではありません。
お金がなくても、子供がいても、身体的な暴力を受けていなくても、逃げることはできます。
DVは殴る・蹴るだけではありません。
怒鳴る、無視する、行動を監視する、お金を渡さないといった行為もDVやモラハラにあたります。
この手続きガイドでは、DV・モラハラの相談先から、シェルターへの避難方法、保護命令の申請、生活の立て直しまで、安全に逃げるための手順をステップごとに解説します。
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DVやモラハラにあたる行為とは
DVとは「ドメスティック・バイオレンス(domestic violence)」の略で、配偶者やパートナーなど親密な関係にある人からの暴力のことです。
暴力というと身体的なものを想像しがちですが、実際にはさまざまな形があります。
DVの4つの種類
身体的暴力
殴る、蹴る、物を投げつける、首を絞める、突き飛ばすなど、身体に直接危害を加える行為です。
心理的攻撃(モラハラ)
大声でどなる、人格を否定する暴言を繰り返す、長時間無視する、物を壊して脅すなどの行為です。
交友関係や電話・メールを監視したり、行動や服装を細かくチェック・指示したりすることも含まれます。
SNSでの誹謗中傷や、子供に危害を加えると脅すことも心理的攻撃にあたります。
経済的圧迫
生活費を渡さない、パートナーのお金を勝手に使う、働くことを禁止する、借りたお金を返さないなどの行為です。
性的強要
同意のない性的行為を強要する、避妊に協力しない、中絶を強要するなどの行為です。
「もしかして自分も?」と思ったら
「これくらいは普通」「自分にも悪いところがある」——そう感じていても、少しでも「つらい」と思うなら、それは相談する理由になります。
内閣府の令和5年度調査では、配偶者から暴力を繰り返し受けた経験がある人は女性で13.2%、男性で7.2%にのぼります。
しかし、被害女性の約4割、男性の約6割は誰にも相談していません。
「相談するほどのことではない」と思い込む必要はありません。
次のセクションで紹介する相談窓口はすべて秘密厳守です。
まず相談する — 全国の相談窓口一覧
DV・モラハラから逃げるための第一歩は、相談することです。
「まだ暴力がひどくない」「逃げるかどうか決めていない」という段階でも大丈夫です。
相談窓口では、あなたの状況に合わせた選択肢を一緒に考えてくれます。
すべての窓口で相談内容は秘密が守られます。
主な相談窓口
DV相談ナビ #8008(はれれば)
電話をかけると、発信地の情報をもとに最寄りの配偶者暴力相談支援センターに自動転送されます。
どこに相談すればいいか分からないときは、まずこの番号にかけてみてください。
- 通話料がかかります。
- 一部のIP電話からは利用できない場合があります。
DV相談+(プラス) 0120-279-889(つなぐ はやく)
DV相談+(プラス)は、365日・24時間対応のフリーダイヤルです。
通話料無料で相談できます。
- 電話相談
24時間対応 - チャット相談
12時〜22時対応。 声を出せない状況でも相談できます。 - 外国語対応
チャットで10か国語に対応しています。 - 直接支援
相談員の判断により、面接・同行支援・安全な居場所の提供も受けられます。
警察相談専用電話 #9110
生命の危険を感じるときや緊急時は110番通報してください。
「すぐに警察が来るほどではないけれど相談したい」という場合は、#9110に電話すると各都道府県の警察本部の相談窓口につながります。
受付時間は平日の8時30分〜17時15分です(各都道府県で異なります)。
性犯罪・性暴力被害者のためのワンストップ支援センター #8891
性的な暴力の被害を受けている方は、最寄りのワンストップ支援センターにつながる全国共通の電話番号を利用できます。
通話料は無料です。
- 携帯電話・NTTアナログ固定電話から
#8891(はやくワンストップ) - NTTひかり電話から
0120-8891-77
一部のIP電話等からはつながりません。
その場合はお住まいの地域のワンストップ支援センターに直接連絡してください。
法テラス(弁護士への無料法律相談)
法テラス(日本司法支援センター)では、収入が一定以下の方を対象に、弁護士や司法書士への無料法律相談を提供しています。
保護命令の申立てや離婚手続きなど、法的な対応を考えている方はぜひ利用してください。
配偶者暴力相談支援センター
都道府県が設置する女性相談支援センター等が、配偶者暴力相談支援センターの機能を担っています。
市町村でも、自ら設置する適切な施設で同様の機能を果たしている場合があります。
相談、カウンセリング、緊急時の安全確保、一時保護、自立に向けた情報提供など、幅広い支援を行っています。
お住まいの地域のセンターは以下から調べることができます。
安全に相談するための注意点
相談していることを相手に知られないよう、以下の点に注意してください。
- 電話をかける前に通話履歴を削除する設定を確認する
- スマホの位置情報共有(GPS)がオンになっていないか確認する
- 声を出しにくい環境ではチャット相談(DV相談+ 12時〜22時)を活用する
- ブラウザの閲覧履歴を定期的に削除する
- 相手が外出中や就寝中など、安全なタイミングで相談する
逃げる前に準備しておくこと
相談窓口で「避難したい」と伝えると、具体的な準備について支援員がサポートしてくれます。
ここでは、自分でできる範囲での事前準備を紹介します。
準備が完璧でなくても、身の危険を感じたらすぐに逃げてください。
持ち物がなくても、後から支援を受けて取り戻すことができます。
証拠を集める
DVやモラハラの証拠は、保護命令の申立てや離婚調停で重要な役割を果たします。
安全に注意しながら、以下の方法で記録を残しておきましょう。
- 録音・録画
スマホのボイスレコーダーアプリなどで、暴言や暴力の場面を記録します。 - 写真
暴力によるケガの痕跡や、壊された物を写真に残します。 - 日記・メモ
日時、場所、何をされたか(されたこと・言われたこと)を具体的に記録します。
手書きでもスマホのメモアプリでも構いません。 - LINEやメールのスクリーンショット
脅迫的なメッセージや暴言を保存しておきます。 - 医療機関の受診記録・診断書
ケガや体調不良で受診した際は、DVが原因であることを医師に伝えて記録を残してもらいましょう。
診断書は後で保護命令の申立てに使える重要な証拠になります。
証拠は相手に見つからない場所に保管してください。
クラウドストレージ(Googleドライブ等)や信頼できる人に預けるのも有効です。
持ち出し品チェックリスト
避難時に持ち出せると役立つものをまとめました。
可能な範囲で、相手に気づかれないように少しずつ準備しましょう。
- 身分証明書(マイナンバーカード、運転免許証)
- 健康保険証
- 年金手帳
- 母子手帳(子供がいる場合)
- 預金通帳・キャッシュカード
- 印鑑(実印・銀行印)
- 現金(可能な範囲で)
- 着替え(最低限の衣類)
- 常備薬・お薬手帳
- DVの証拠(録音データ・写真・日記のコピー等)
- 子供の学用品や愛着のあるもの(可能であれば)
- 携帯電話の充電器
持ち出せなくても大丈夫です
身の安全が最優先です。
書類は再発行が可能で、衣類は支援団体から提供を受けることもできます。
避難後に残した荷物を取りに戻るのは危険です。
荷物の回収が必要な場合は、配偶者暴力相談支援センターや弁護士に相談してください。
デジタルの安全対策
スマホやパソコンを通じて居場所を追跡されるリスクがあります。
避難前後に以下の対策を確認しておきましょう。
- 位置情報の共有を解除する
Googleマップの位置情報共有、iPhoneの「探す」、ファミリー共有などをオフにします。 - AirTagやGPSトラッカーを確認する
バッグや持ち物にAirTagなどの追跡デバイスが入っていないか確認します。
iPhoneは不明なAirTagを自動検出しますが、Androidでは専用アプリが必要です。 - パスワードを変更する
メール、SNS、銀行口座などの重要なアカウントのパスワードを変更し、2段階認証を設定します。 - 共有アカウントを見直す
Amazonやクレジットカードの家族カードなど、相手と共有しているアカウントやサービスを確認します。
これらの作業が難しい場合は、相談員やシェルターの支援員に助けてもらえます。
事前にできる法的な準備
離婚届不受理申請
相手が勝手に離婚届を提出することを防ぐために、お住まいの市区町村役場に「離婚届不受理申請書」を提出しておくという方法があります。
届出は本人の来庁が原則ですが、詳細は市区町村役場に問い合わせてください。
共有財産の把握
預貯金、不動産、保険、車など、夫婦で共有している財産を可能な範囲で把握しておくと、離婚時の財産分与で役立ちます。
通帳のコピーや不動産の登記簿謄本(法務局で取得可)などを確保しておきましょう。
弁護士への事前相談
法テラスの無料法律相談を利用して、今後の流れを弁護士に事前に相談しておくと安心です。
安全な場所に避難する — シェルターと一時保護
避難の相談をする
避難を決意したら、まずは相談窓口に連絡します。
- DV相談+(プラス)
0120-279-889に電話し、避難したいことを伝えます。
チャット(12時〜22時)でも相談できます。 - 配偶者暴力相談支援センター
お住まいの地域のセンターで面談を受け、一時保護の手続きを進めます。 - 緊急時
生命の危険を感じたら、迷わず警察(110番)に通報してください。
相談員があなたの状況を聞き取り、安全な避難方法を一緒に検討してくれます。
シェルター(一時保護施設)とは
シェルターとは、DV被害者が一時的に安全に過ごすための施設です。
女性相談支援センター(旧: 婦人相談所)などが行う「一時保護」の仕組みの中で利用できます。
シェルターの特徴
- 場所は非公開
相手に居場所を知られないよう、施設の所在地は秘密にされています。 - 子供と一緒に入所できる
子供を連れての入所が可能です。 - 入所期間
原則として2週間程度です。
状況に応じて、退所後の支援につなげてもらえます。 - 生活の制約
安全のため、施設内では携帯電話の利用制限や外出の制限がある場合があります。
これはGPS等で追跡されることを防ぐための措置です。 - 男性被害者のシェルター
男性向けの一時保護施設を設けている自治体もあります。
DV相談ナビ(#8008)から確認できます。
シェルター退所後の流れ
シェルターでの一時保護の後は、次のステップに進むための支援を受けられます。
- 母子生活支援施設
子供がいる場合、母子で入所できる施設に移行するケースがあります。
生活支援や就労支援も受けられます。 - 自立援助施設の利用
自立に向けた生活訓練や就職活動の支援を受けられる施設もあります。 - 公営住宅への入居
DV被害者は公営住宅の優先入居の対象になる場合があります。
詳しくは相談支援センターの支援員に確認してください。
法的に身を守る — 住所秘匿と保護命令
避難した後は、法的な手段を使って自分と家族の安全を守りましょう。
住民票閲覧制限(DV等支援措置)
避難後、転居先の住所を相手に知られないようにするための制度です。
市区町村役場に申請すると、加害者からの住民票の写しや戸籍の附票の交付請求を制限してもらうことができます。
この手続きにより、相手はあなたの新しい住所を住民票から調べることができなくなります。
転入手続きと同時に申請できますので、転居先の市区町村の窓口で相談してください。
詳しい申請方法は以下の手続きガイドで解説しています。
本人通知制度で取得を早期に把握する
住民票閲覧制限が「相手に取得させない」制度であるのに対し、本人通知制度は住民票や戸籍が第三者に取得された事実をあなたに知らせる制度です。
相手が代理人や第三者を使って証明書を取得しようとした場合でも、通知が届くことで早期に気づくことができます。
閲覧制限と合わせて登録しておくと、住所の保護をより確実にできます。
住民票を移せない段階でも使える支援制度
住民票を旧住所から移すと相手に居場所が知られるおそれがある場合など、すぐに住民票を異動できない事情があるケースもあります。
そのような場合でも、以下の支援を現在の居住地で受けることができます。
- 生活保護
生活保護の申請先は「居住地」を管轄する福祉事務所です。
住民票の住所ではなく、実際に住んでいる場所の福祉事務所に申請できます。 - 児童手当・児童扶養手当
住民票を移せないやむを得ない事情がある場合は、現在住んでいる市区町村で申請を相談できます。 - 国民健康保険
事実上の住所確認等により、現在住んでいる市町村で配偶者とは別世帯として加入できる場合があります。 - 子供の就学
住民票がなくても、居住の実態がある市町村で就学が認められます。
いずれも配偶者暴力相談支援センターや福祉事務所に相談すると、手続きを進めやすくなります。
保護命令制度とは
保護命令とは、DV被害者の申立てにより、地方裁判所が加害者に対して出す命令です。
被害者の性別を問わず、男性も申立てが可能です。
「配偶者」には、法律婚の相手だけでなく、事実婚(内縁)のパートナーや生活の本拠を共にする交際相手も含まれます。
2024年4月に施行された改正DV防止法により、保護命令の対象が大幅に広がりました。
保護命令の6つの種類
| 種類 | 内容 | 有効期間 |
|---|---|---|
| 被害者への接近禁止命令 | 被害者の身辺へのつきまとい等を禁止 | 1年間 |
| 被害者への電話等禁止命令 | 電話、メール、SNS連続送信、GPS位置情報の無承諾取得等を禁止 | 1年間 |
| 子への接近禁止命令 | 被害者の同居の子へのつきまとい等を禁止 | 1年間 |
| 子への電話等禁止命令 | 被害者の同居の子への電話、SNS等を禁止 | 1年間 |
| 親族等への接近禁止命令 | 被害者の親族等へのつきまとい等を禁止 | 1年間 |
| 退去等命令 | 被害者と共に生活する住居からの退去を命じる | 2か月(被害者が所有者等の場合は6か月) |
2024年改正DV防止法の主なポイント
2024年4月1日に施行された改正配偶者暴力防止法では、次の変更がありました。
対象被害者の拡大
改正前は、身体的暴力または生命・身体への脅迫を受けた人のみが対象でした。
改正後は、生命・身体・自由・名誉・財産に対し害を加える旨を告知する脅迫を受けた人も、保護命令を申し立てられるようになりました。
たとえば「性的画像をネットで拡散すると脅す」「キャッシュカードを取り上げると脅す」なども対象になり得ます。
また、接近禁止命令等の発令要件は、「更なる身体に対する暴力等により、生命または心身に重大な危害を受けるおそれが大きいとき」に拡大されました。
うつ病やPTSD、適応障害などの精神的被害も「心身に対する重大な危害」として考慮されるようになりました。
保護命令が発令されるかどうかは、具体的な事情と証拠に基づき裁判所が個別に判断します。
有効期間の延長
接近禁止命令の有効期間が6か月から1年間に延長されました。
罰則の強化
保護命令に違反した場合の罰則が、1年以下の懲役/100万円以下の罰金から、2年以下の拘禁刑/200万円以下の罰金に引き上げられました。
GPS位置情報取得の禁止
電話等禁止命令に、GPS位置情報の無承諾取得やSNSの連続送信の禁止が追加されました。
保護命令の申立て方法
- 配偶者暴力相談支援センターや警察に事前に相談する(申立ての際に相談記録が必要)
- 地方裁判所に保護命令の申立書を提出する
- 裁判所が相手方を呼び出し、審尋(ヒアリング)を行う
- 裁判所が保護命令を発令する
申立てには証拠資料や陳述書の準備が必要です。
弁護士に依頼すると手続きを代理してもらえます。
法テラスの費用立替制度を利用すれば、弁護士費用の負担を軽減できます。
申立ての実務情報
- 申立先
相手方の住所、申立人の住所または居所、暴力等が行われた地のいずれかを管轄する地方裁判所またはその支部です。 - 申立費用
収入印紙1,000円と郵便切手が必要です。
郵便切手の金額は裁判所によって異なります。 - 事前相談がない場合
配偶者暴力相談支援センターや警察への事前相談をしていない場合は、公証人役場で宣誓供述書を作成し、申立書に添付する必要があります。
避難後の生活を立て直す
安全な場所に避難した後は、新しい生活の基盤を整えていきます。
相談支援センターの支援員が、各種手続きのサポートやつなぎ役をしてくれるので、一人で抱え込む必要はありません。
生活保護の申請
手持ちのお金がなくても、生活保護を受給して生活を始めることができます。
DV被害者で配偶者と別居した場合、世帯分離が認められるため、生活保護の対象になりやすい状況です。
相談支援センターから福祉事務所につないでもらい、申請の手続きを進めましょう。
生活保護を受給すると、生活費、住居費、医療費などの支援を受けることができます。
住居の確保
- 公営住宅の優先入居
DV被害者は、公営住宅(市営住宅・県営住宅等)の優先入居の対象になる場合があります。
自治体によって制度が異なりますので、相談支援センターや福祉事務所に確認してください。 - 母子生活支援施設
子供がいる場合、母子で入所して生活支援を受けられる施設です。
退所後の自立に向けた支援も行われます。
就労支援
- ハローワーク
求職登録をし、職業紹介や職業訓練を受けられます。
DV被害者であることを伝えると、優先的に支援を受けられる場合があります。 - 母子家庭等就業・自立支援センター
ひとり親家庭向けの就職相談や、資格取得のための訓練を受けられます。
子供に関する手続き
- 転校手続き
子供の転校は、相談支援センターや学校の支援を受けながら手続きできます。
DV被害の場合、前の学校への照会なしで転入を認めてもらえるケースもあります。 - 保育園の優先入園
DV被害等の事情がある場合、保育園への優先入園が認められることがあります。 お住まいの市区町村の子育て支援課に相談してください。 - 児童扶養手当の申請
ひとり親家庭を対象とした手当です。
DV被害による別居の場合も、一定の要件を満たせば申請できます。 - 子供の心のケア
DVを目撃した子供は心に大きな影響を受けている場合があります。
児童相談所やスクールカウンセラーに相談し、必要に応じて専門的なケアを受けましょう。
離婚の手続き
避難後に離婚を進める場合、協議離婚・調停離婚・裁判離婚の方法があります。
DV被害がある場合は直接の話し合い(協議)が難しいため、弁護士を代理人として調停や裁判を進めるのが一般的です。
弁護士費用が心配な場合は、法テラスの費用立替制度を利用できます。
よくある質問(FAQ)
Q. お金がなくても逃げられますか?
A. はい、お金がなくても逃げることができます。
シェルター(一時保護施設)への入所は無料です。
避難後は生活保護を申請して住居費や生活費の支援を受けられます。
弁護士への相談も、法テラスの無料法律相談や費用立替制度を利用すれば費用の心配はいりません。
Q. 子供を連れて逃げたら「連れ去り」になりませんか?
A. DV被害からの避難は「連れ去り」にはあたりません。
DV被害から子供と一緒に逃げることは、子供の安全を守るために正当な行為として認められています。
配偶者暴力相談支援センターや弁護士に事前に相談し、記録を残しておくとより安心です。
Q. 身体的暴力を受けていなくても相談できますか?
A. はい、相談できます。
怒鳴る、無視する、行動を監視する、お金を渡さないといった行為もDVにあたります。
身体的暴力がなくても、すべての相談窓口で相談を受け付けています。
また、2024年4月の法改正では、保護命令の申立て対象に自由・名誉・財産への脅迫が追加され、心身への重大な危害のおそれがある場合に発令されるケースが広がりました。
「暴力を振るわれていないから」と我慢する必要はありません。
Q. 相手にバレずに相談できますか?
A. はい、秘密は守られます。
すべての相談窓口で相談内容の秘密は守られます。
DV相談+(プラス)のチャット相談(12時〜22時)を利用すれば、声を出さずに相談できます。
通話履歴やブラウザの閲覧履歴を削除し、スマホの位置情報共有(GPS)がオフになっているかも確認してください。
Q. 男性でもDV相談できますか?
A. はい、男性もDV相談の対象です。
DV相談ナビ(#8008)やDV相談+(0120-279-889)は、性別を問わず相談を受け付けています。
保護命令の申立ても男性が行うことができます。
男性向けの一時保護を行っている自治体もあります。
Q. シェルターではどんな生活をしますか?
A. 安全が確保された施設で、食事と住居が提供されます。
入所期間は原則2週間程度です。
安全のため、携帯電話の利用が制限されたり、外出に制限がかかったりする場合があります。
これは相手からのGPS追跡を防ぐための措置です。
退所後は母子生活支援施設や公営住宅など、次の生活の場につなげてもらえます。
Q. 保護命令はどうやって申請しますか?
A. 地方裁判所に申立書を提出して申請します。
まず配偶者暴力相談支援センターか警察に相談し、相談記録を作成してもらいます。
事前相談をしていない場合は、公証人役場で宣誓供述書を作成する必要があります。
その後、DVの証拠や陳述書とともに申立書を地方裁判所に提出します。
申立費用は収入印紙1,000円と郵便切手(金額は裁判所により異なります)です。
手続きが難しい場合は、弁護士に代理を依頼しましょう。
法テラスの費用立替制度を利用すれば、弁護士費用の負担を軽減できます。
まとめ
DV・モラハラから逃げることは、あなたと子供の安全を守るための正当な行動です。
「逃げたい」と感じたら、一人で抱え込まず、まずは相談窓口に連絡してください。
お金がなくても、準備が整っていなくても、まずは相談することで道が開けます。
どの段階からでも支援を受けることは可能です。
- DV相談ナビ
#8008(はれれば) — 最寄りの配偶者暴力相談支援センターにつながります - DV相談+(プラス)
0120-279-889(つなぐ はやく) — 24時間・通話料無料・チャット対応あり
あなたは一人ではありません。
