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不登校でも高校進学できる!進路の選び方と入試・手続きの流れ

不登校でも高校進学できる!進路の選び方と入試・手続きの流れ
最終更新:2026年5月11日

「出席日数が足りないから、高校に行けないのでは…」
「通信制しか選べないの?全日制は無理?」
「そもそも何から準備すればいいの?」

不登校の中学生を持つ保護者の方にとって、高校進学は大きな不安のひとつです。

しかし2026年現在、調査書から出欠席の記録を削除する都道府県が急増し、就学支援金の所得制限も撤廃されました。 不登校のお子さんにとって、高校進学の選択肢はかつてないほど広がっています。

この手続きガイドでは、通信制・定時制・全日制それぞれの特徴と入学手続きの流れ、学費を抑える制度まで、保護者が知っておきたい情報を網羅的に解説します。

1. 不登校から高校に進学する4つの選択肢

不登校の経験があっても、高校に進学する道は複数あります。

お子さんの体調・学習状況・希望する学校生活のスタイルに合わせて、最適な選択肢を見つけましょう。

進路通学頻度修業年限入試の特徴向いている人
全日制高校毎日(週5日)3年学力検査+調査書毎日通学できる見通しがある
定時制高校週4〜5日(昼or夜)3〜4年学力検査+面接自分のペースで通いたい
通信制高校月数回〜週3回程度3年〜面接+書類(学力試験なしが多い)自宅学習を中心にしたい
高卒認定試験通学なし科目ごとの試験高校に通わず大学受験資格を得たい
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ポイント

文部科学省の調査(2025年度)によると、通信制高校に入学した生徒の6割近くが中学3年時に不登校を経験しています。
通信制高校は不登校経験者にとって一般的な進路であり、2025年度には生徒数が初めて30万人を超えました。

2. 出席日数と内申点 — 高校受験への影響はどうなる?

「出席日数が少ないと受験で不利になる」——これは従来、不登校の中学生にとって最大のハードルでした。

しかしいま、この前提が大きく変わりつつあります。

2-1. 調査書から「出欠席の記録」を削除する都道府県が急増

2024年に朝日新聞が全47都道府県教育委員会に行ったアンケートでは、2027年度入試までに19都府県が廃止見通しと報じられました。 その後も群馬県(2026年5月発表)など追加で廃止を決定する自治体が相次ぎ、2026年5月時点で少なくとも22の都府県が廃止を表明しています。

廃止時期都道府県
2023年度入試時点で廃止済み東京都・神奈川県・大阪府・奈良県・広島県
2025年度〜長野県・新潟県・兵庫県・滋賀県
2026年度〜宮城県・青森県・岩手県・山形県・千葉県・京都府
2027年度〜愛知県・福島県・茨城県・群馬県・埼玉県・石川県・三重県

※各都道府県教育委員会の発表に基づく(2026年5月時点)。実施年度は変更される可能性があるため、最新情報は各教育委員会の公式サイトで確認してください。

2-2. 出欠席記録が残る都道府県での配慮制度

出欠席の記録が残る都道府県でも、不登校の受験生を配慮する仕組みがあります。

  • 自己申告書の提出
    不登校の事情や高校で学びたいことを自分の言葉で伝える書類です。 多くの都道府県で、調査書の内容を補完する資料として選考時に考慮されます。

  • 不登校特例入試・特別選抜
    一部の都道府県では、不登校経験者を対象とした特別な入試枠を設けています。

  • オープン入試(調査書不要の入試)
    私立高校を中心に、当日の試験結果のみで合否を判定する入試方式もあります。

  • ICT学習・オンライン学習の出席扱い
    自宅でICTを活用した学習(オンライン教材やオンライン家庭教師など)を行い、一定の条件のもとで学校長が認定すれば出席扱いになる場合があります。 在籍中学校に相談してみてください。

重要

お住まいの都道府県の入試制度は毎年変わる可能性があります。
最新の対応状況は、都道府県教育委員会の公式サイトで必ず確認してください。

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3. 通信制高校の選び方と入学手続きの流れ

通信制高校は、自宅学習を中心にしながら高校卒業資格を取得できる学校です。

不登校経験のあるお子さんが多く在籍しており、一人ひとりのペースに合わせた学びが可能です。

3-1. 通信制高校とは?学び方の特徴

通信制高校では、次の3つの方法で学びます。

  • レポート(添削課題)
    教科書に基づいた課題を自宅で学習し、郵送やオンラインで提出します。

  • スクーリング(面接指導)
    年間数日〜週数回、学校に通って対面授業を受けます。 頻度は学校によって大きく異なります。

  • テスト(単位認定試験)
    学期末などに試験を受け、合格すると単位が認定されます。

必要な74単位を修得し、3年以上在籍すれば卒業できます。

3-2. 公立と私立の違い

項目公立通信制私立通信制
学費(年間)約1〜4万円約25〜80万円
スクーリング月2〜4回(週末が多い)週1〜5回(コースによる)
サポート体制基本は自主学習個別指導・カウンセラー常駐が多い
サポート校(提携塾)なし提携サポート校ありの場合も
ポイント

私立通信制高校は学費が高めですが、その分サポートが手厚く、登校ペースの調整や心理カウンセリングなどに対応しています。
お子さんが一人で学習を進められるか不安がある場合は、私立やサポート校つきの学校を検討すると安心です。

3-3. 入学手続き5ステップ

通信制高校の入学手続きは、以下の流れで進みます。

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  1. 資料請求・学校選び
    複数の学校の資料を取り寄せ、学費・通学頻度・サポート体制を比較します。 合同説明会やオープンキャンパスに参加すると、雰囲気がわかります。

  2. 出願(願書の提出)
    Web出願を採用する学校が増えています。 出願期間は学校ごとに異なり、4月入学の場合は12月〜3月が一般的です。

  3. 必要書類の提出
    主に以下の書類が必要です。

    • 入学願書
    • 調査書(内申書)※中学校に依頼して作成してもらう
    • 住民票の写し
    • 証明写真
    • 受験料の振込証明書
  4. 面接・選考
    通信制高校では学力試験がないか、重視されない学校がほとんどです。 面接では「なぜこの学校を選んだか」「高校で何を頑張りたいか」が聞かれます。

  5. 合格後の入学手続き(入学金の納入)
    支払い期限を過ぎると入学できない場合があるため、期限は必ず確認しましょう。

注意

調査書(内申書)は中学校に作成を依頼する必要があります。
発行に1〜2週間かかることがあるため、出願の2〜3週間前には中学校に連絡してください。
不登校で学校との関わりが薄い場合でも、担任やスクールカウンセラー経由で依頼できます。

3-4. 入試で聞かれること・面接対策

通信制高校の面接で聞かれやすい質問は、次のとおりです。

  • この学校を選んだ理由は?
  • 高校でどんなことを学びたい(頑張りたい)ですか?
  • レポート学習を続けていけそうですか?

難しい受け答えは求められません。

「自分のペースで学びたい」「将来○○をしたいので高校を卒業したい」など、自分の言葉で前向きな気持ちを伝えられれば大丈夫です。

4. 定時制高校の選び方と受験の流れ

定時制高校は、全日制のように毎日通学しながらも、時間帯を選べる柔軟な学校です。

4-1. 定時制高校とは?昼間部・夜間部の違い

定時制高校には、以下のタイプがあります。

  • 夜間定時制(17時〜21時頃)
    伝統的な定時制のスタイルです。 昼間にアルバイトや他の活動をしながら通う生徒もいます。

  • 昼間定時制(8時〜15時頃)
    全日制に近い時間帯で通いますが、1日の授業時間が短めです。

  • 三部制(午前部・午後部・夜間部)
    自分の生活リズムに合わせて時間帯を選べる学校です。

修業年限は3年制と4年制があり、学校によって異なります。

4-2. 出願から入学までの流れ

定時制高校(公立)の一般的なスケジュールは以下のとおりです。

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  1. 12月〜1月: 進路相談・学校見学
    中学校の担任と相談し、志望校を決めます。

  2. 2月上旬: 入学願書の提出
    公立定時制の願書受付は2月上旬が一般的です。 必要書類は「入学願書」と「調査書(報告書)」です。

  3. 2月下旬: 入学者選抜(学力検査+面接)
    全日制よりも難易度が低い問題が出される場合が多いです。

  4. 3月上旬: 合格発表・入学手続き
    指定された期間内に入学手続き(入学金の納入等)を完了させます。

ポイント

一次募集で定員に満たない場合は二次募集(3月) が行われます。
進路が決まっていない場合でも、チャンスはあります。

4-3. 入試内容

公立定時制高校の入試は、一般的に以下の内容で行われます。

  • 学力検査: 国語・数学・英語(3教科)または5教科
  • 面接: 志望動機・高校生活への意欲を確認
  • 作文: 一部の学校で実施

全日制に比べて、学力検査の難易度は低めに設定されている学校が多いです。

面接では「なぜ定時制を選んだか」「卒業後の進路」を聞かれることが多いので、自分の考えを整理しておきましょう。

5. 全日制高校に進む場合の準備と配慮制度

不登校の経験があっても、全日制高校に進学できる可能性はあります。

5-1. 出欠記録が削除された都道府県の場合

2. 出席日数と内申点」で紹介したとおり、出欠記録が削除された都道府県では、当日の学力検査の結果が重視されます。

不登校期間中も自宅学習やオンライン学習で学力を保っていれば、全日制への進学は十分に可能です。

5-2. 不登校経験者を受け入れる学校の例

全日制のなかにも、不登校経験者を積極的に受け入れている学校があります。

  • チャレンジスクール(東京都)
    不登校や高校中退を経験した生徒を対象とした都立高校です。 学力検査がなく、面接・作文・志願申告書で選考されます。

  • エンカレッジスクール(東京都)
    基礎学力の定着を重視した都立高校です。 学力検査ではなく、面接・実技・作文で選考されます。

  • クリエイティブスクール(神奈川県)
    学力検査を行わず、面接・作文(小論文)で選考する県立高校です。

重要

これらの学校は一部の都道府県にのみ設置されています。
お住まいの地域で類似の制度がないか、教育委員会や中学校に確認してください。

5-3. 全日制を選ぶ前に考えておきたいこと

全日制高校は毎日の通学が前提です。

Yahoo!知恵袋では「不登校だったけど全日制に入り、また不登校になってしまった」という声も見られます。

無理に全日制を目指すよりも、まずは通信制や定時制で高校生活に慣れ、転入で全日制に移るという段階的な方法もあります。

お子さん本人の「通いたい」という気持ちと、体調面の安定を総合的に判断しましょう。

6. 学費の負担を軽減する制度

高校進学にあたって、学費の心配をされる保護者も多いでしょう。

2026年度からの制度改正で、経済的なハードルは大きく下がっています。

6-1. 高等学校等就学支援金(2026年度〜所得制限撤廃)

2026年度から、高等学校等就学支援金の所得制限が完全に撤廃されました。

世帯年収に関係なく、すべての高校生が授業料の支援を受けられます。

詳しくは文部科学省「高等学校等就学支援金制度」を参照してください。

学校種別年間授業料の目安就学支援金の上限額自己負担の目安
公立通信制約1〜4万円授業料全額実質0円
公立定時制約3〜5万円授業料全額実質0円
公立全日制約12万円11万8,800円実質0円
私立通信制約25〜80万円最大33万7,200円学校による
私立全日制約40〜100万円最大45万7,200円学校による

※就学支援金は授業料に充当されます。入学金・教材費・施設費等は別途自己負担です。

6-2. その他の支援制度

  • 高校生等奨学給付金
    住民税非課税世帯・生活保護世帯を対象に、教科書代や通学費など授業料以外の費用を支援する制度です。

  • 各都道府県独自の支援制度
    東京都の「私立高校授業料の実質無償化」など、自治体独自の上乗せ支援があります。

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7. 保護者が今日からできる3つのこと

進路選びは焦る必要はありません。

まずは、以下の3つから始めてみてください。

7-1. お子さんの気持ちを聴く

「高校に行きたい」のか「行かなきゃいけない」と感じているのかで、最適な選択肢は変わります。

本人の気持ちを否定せず、「どんな高校生活なら安心か」を一緒に考える時間を持ちましょう。

7-2. 情報収集を始める

  • 通信制高校の合同説明会に参加する(年間を通じて各地で開催)
  • 気になる学校に資料請求する(複数校を比較することが大切)
  • 学校見学・オープンキャンパスに足を運ぶ

7-3. 相談できる場所につながる

一人で抱え込む必要はありません。

  • 中学校の担任・スクールカウンセラー
    進路情報のほか、調査書の作成依頼も担任を通じて行います。

  • 教育支援センター(適応指導教室)
    各自治体が設置する公的な相談・学習支援の場です。

  • 不登校の親の会・保護者コミュニティ
    同じ経験をした保護者同士で情報交換ができます。

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よくある質問(FAQ)

Q. 中学に1日も登校していなくても高校に行けますか?

A. はい、進学できます。

通信制高校や定時制高校は出席日数を入試の合否に反映しない学校がほとんどです。

全日制でも、調査書の出欠席記録が廃止された都道府県なら受験可能です。

まったく登校していなかった場合でも、中学校の卒業資格があれば出願できます。

Q. 通信制高校を卒業しても大学には進学できますか?

A. もちろん進学できます。

通信制高校の卒業は、全日制や定時制と同じ「高校卒業」の資格です。

大学受験において通信制卒業が不利になることはありません。

実際に、通信制高校から難関大学に進学する生徒も増えています。

Q. 通信制高校に行くと就職で不利になりませんか?

A. 法的に全日制と同等の「高校卒業」資格であり、不利にはなりません。

履歴書に「通信制」と書く必要もなく、卒業証書に記載される学歴は「○○高等学校 卒業」です。

企業が通信制卒業を理由に不採用とすることは一般的ではありません。

通信制在学中にアルバイトや資格取得に取り組み、自分の強みを増やしていく生徒も多くいます。

Q. 4月を過ぎてから入学できる高校はありますか?

A. 私立通信制高校の多くは、4月以降も新入生を受け付けています。

通信制高校は4月と10月に入学時期を設けている学校が多く、随時入学を受け付ける学校もあります。

ただし入学時期が遅れると、同学年での卒業が難しくなる場合があるため、詳細は志望校に確認してください。

Q. フリースクールの出席日数は内申書に反映されますか?

A. 一定の条件を満たせば、出席扱いとして認められる場合があります。

文部科学省は2019年の通知で、フリースクールやICTを活用した自宅学習を一定の条件のもとで出席扱いにできると示しています。

具体的には、学校長が「教育上適切」と認めることが必要です。

通っている(または検討している)フリースクールが出席扱いの実績があるかを確認し、在籍中学校に相談してください。

詳しくは文部科学省「不登校児童生徒への支援の在り方について(通知)」を参照してください。

まとめ

不登校の中学生が高校に進学する道は、一つではありません。

  • 通信制高校 — 自宅学習が中心で、登校ペースを自分で選べる
  • 定時制高校 — 昼間部・夜間部から生活リズムに合う時間帯を選べる
  • 全日制高校 — 出欠記録の廃止や配慮制度で門戸が広がっている
  • 高卒認定試験 — 通学せずに大学受験資格を得る道もある

2026年度からは就学支援金の所得制限が撤廃され、調査書から出欠記録を削除する都道府県も急増しています。

「不登校だから高校に行けない」という時代は、着実に変わりつつあります。

お子さんの気持ちやペースを尊重しながら、焦らず情報を集めて、一緒に合う場所を見つけていきましょう。

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