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死後事務委任契約とは?費用・依頼先・締結の流れを解説

死後事務委任契約とは?費用・依頼先・締結の流れを解説
最終更新:2026年5月7日

「自分が死んだ後、役所の届出や葬儀の手配は誰がやってくれるのだろう…」
「親族もいないし、迷惑をかけられる人もいない」
「終活って何から手をつければいいの?」
——そんな不安を抱えている方は少なくありません。

実は、亡くなった後に必要な手続きは、行政届出・年金停止・公共料金の解約・葬儀手配・遺品整理など、数十項目にも及びます。

家族や親族がいれば対応してもらえますが、おひとりさまや身寄りのない方は「誰に頼めばいいのか」が深刻な問題です。

こうした不安を解消するのが「死後事務委任契約」です。

この手続きガイドでは、死後事務委任契約の仕組み・費用相場・依頼先の選び方・締結までの流れをわかりやすく解説します。

身寄りのない人が亡くなるとどうなるのか

死後事務委任契約の必要性を理解するために、まずは「何も準備しなかった場合」に何が起きるかを確認しておきましょう。

死後に発生する手続きの量

人が亡くなると、以下のような手続きが必要になります。

  • 行政関係
    死亡届の提出、住民票の抹消、年金受給停止届、健康保険証の返納、介護保険の喪失届など
  • 葬儀・納骨関係
    遺体の引き取り・搬送、葬儀社の手配、火葬許可申請、納骨・埋葬の手続き
  • 契約・精算関係
    電気・ガス・水道の解約、携帯電話の解約、クレジットカードの停止、家賃や入院費の精算
  • 住居関係
    賃貸物件の退去手続き、老人ホームの退所手続き、室内の原状回復
  • 遺品・デジタル関係
    遺品の整理・処分、PCやスマートフォンのデータ消去、SNSアカウントの削除

これらをすべて合わせると、手続き項目は数十件にのぼります。

通常はご遺族が対応しますが、身寄りがない場合は誰も動いてくれない状態になります。

身寄りがない場合の現実

身寄りのない方が亡くなり、遺体の引き取り手がいない場合は、自治体が「行旅死亡人」(こうりょしぼうにん)として対応します。

具体的には以下のようになります。

  • 自治体が最低限の火葬・埋葬のみを実施(直葬)
  • 葬儀は行われない
  • 遺品はそのまま放置されることがある
  • 相続人が見つからなければ、財産は最終的に国庫に帰属(国のものになる)

また、賃貸物件で亡くなった場合は、物件のオーナーや管理会社に大きな負担がかかります。

入居施設で亡くなった場合も、連絡先がわからず遺品の返却先もないため、施設側が処分費用を負担するケースがあります。

ポイント

「自分には迷惑をかける人がいない」と思っていても、実際には賃貸オーナーや入居施設、自治体など、周囲に負担が及びます。
生前に死後事務委任契約を結んでおくことで、こうした周囲への影響を最小限にできます。

死後事務委任契約とは

死後事務委任契約とは、自分が亡くなった後に必要な事務手続きを、生前のうちに信頼できる第三者へ委任しておく契約のことです。

委任者(本人)と受任者(手続きを行う人)が合意のうえで契約を結び、本人の死後に受任者が契約内容に従って手続きを進めます。

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法的根拠

民法第653条では、委任は「委任者又は受任者の死亡」によって終了すると定められています。

しかし、最高裁判所の判例(平成4年9月22日判決)では、当事者の合意により、委任者の死亡後も契約を存続させることが可能と判断されています。

つまり、契約書に「委任者の死亡後も契約は終了しない」と明記しておけば、死後事務委任契約は法的に有効です。

委任できる手続き

死後事務委任契約で委任できる手続きの主な例は以下のとおりです。

カテゴリ委任できる手続きの例
行政関係死亡届の提出、年金受給停止届、健康保険証の返納、埋葬料・葬祭料の申請
葬儀・納骨葬儀社の手配、通夜・告別式の実施、火葬許可申請、納骨・永代供養
契約・精算公共料金の解約・精算、医療費・入院費の精算、携帯電話の解約
住居関係賃貸物件の退去手続き、家賃・管理費の精算、施設の退所手続き
デジタル遺品PC・スマートフォンのデータ消去、SNSアカウントの削除、サブスクリプションの解約
その他親族・関係者への死亡連絡、ペットの引き渡し先の手配

委任する内容は自由に決められます。

すべてを一人に委任することも、「行政手続きは行政書士に」「葬儀は親族に」と分けて複数人に委任することも可能です。

委任できないこと

死後事務委任契約では対応できないこともあります。

  • 財産の処分
    銀行口座の解約や不動産の売却など、財産に関する処分はできません。
    遺言書で遺言執行者を指定して対応します。
  • 相続・身分に関する手続き
    遺産分割の指定や子の認知などは対応できません。
    遺言書で指定します。
  • 生前の意思決定
    認知症になった場合の財産管理や介護・医療の契約などは対応できません。
    任意後見契約で対応します。
死後事務委任契約だけでは不十分な場合がある

財産の承継には遺言書、判断能力が低下した場合の備えには任意後見契約が必要です。
死後事務委任契約・遺言書・任意後見契約の「3点セット」で備えるのが理想的です。

死後事務委任契約を検討すべき人

以下に当てはまる方は、死後事務委任契約を積極的に検討してみてください。

  • 独身の方、子どものいない夫婦
    亡くなった後の手続きを頼める家族が身近にいない場合、入居施設や賃貸物件のオーナーに負担がかかります。
  • 家族や親族が高齢、または遠方に住んでいる方
    高齢の親族に死後事務を任せるのは現実的に難しく、遠方からの対応も負担が大きいです。
  • 親族に迷惑をかけたくないと考えている方
    関係は良好でも「死後の面倒まではかけたくない」という方にも適しています。
  • 内縁の夫婦や同性カップル
    法律上の家族と認められないため、パートナーが死後の手続きを行えない場合があります。
    死後事務委任契約を結ぶことで、パートナーに手続きを任せられます。
  • エンディングについて強い希望がある方
    葬儀の形式や納骨先など、自分の希望を確実に実現したい場合に有効です。

死後事務委任契約の費用相場

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費用は大きく「契約時にかかる費用」と「死後にかかる費用(預託金)」の2つに分かれます。

契約時にかかる費用

費用項目目安
契約書作成(専門家に依頼)約10〜30万円
公正証書化(公証人手数料)約1.1〜1.3万円(契約内容により変動)
証人報酬(公正証書作成時)約5,000〜1万円/人
信託口座開設約5万円

契約書の作成費用は、依頼する専門家(行政書士・司法書士・弁護士)や委任内容の範囲によって変わります。

公正証書は法的に必須ではありませんが、トラブル防止のために強く推奨されています。

死後にかかる費用(預託金)

死後事務にかかる実費は、本人が生前のうちに預託金として受任者に預けておきます。

費用項目目安
葬儀・火葬費用約25〜150万円
納骨費用約5〜20万円
遺品整理・室内清掃約15万円〜
受任者への報酬約15〜30万円
預託金の合計目安約100〜200万円

葬儀費用は形式によって大きく変わります。

直葬(火葬のみ)なら約20〜30万円程度ですが、家族葬では100〜150万円前後が相場です。

費用の支払い方法

預託金の準備方法は主に2つあります。

  • 一括預託
    信託口座にまとめて預け入れる方法です。
    預託金は本人が亡くなるまで口座内で保全され、受任者が自由に引き出すことはできません。
  • 生命保険の活用
    毎月の保険料を支払い、死亡時の保険金を死後事務の費用に充てる方法です。
    まとまった資金を一度に用意するのが難しい方に向いています。
費用を抑えるポイント

委任する項目を必要最低限に絞ることで、報酬・預託金を抑えられます。
また、社会福祉協議会や自治体の終活支援サービスを利用すれば、民間より低コストで契約できる場合があります。

誰に依頼できるか - 依頼先の比較

死後事務委任契約の受任者には、専門家・法人・親族・知人など幅広い選択肢があります。

依頼先特徴費用の目安
行政書士契約書作成が専門。費用が比較的安い報酬10〜15万円
司法書士不動産の登記手続きにも対応可能報酬15〜20万円
弁護士法的トラブルへの対応力が高い報酬20〜30万円
社会福祉協議会自治体と連携。低所得者向けの支援制度あり地域により異なる
NPO法人身元保証サービスとの組み合わせが可能事業者により異なる
民間会社パッケージプランで費用が明確プランにより異なる

専門家に依頼する場合

行政書士・司法書士・弁護士は、契約書の作成から死後事務の執行まで一貫して対応できます。

それぞれの得意分野が異なるため、自分の状況に合わせて選びましょう。

  • 行政書士
    契約書の作成や行政手続きが得意です。
    費用を抑えたい方に向いています。
  • 司法書士
    不動産を所有している場合は、死後事務と合わせて相続登記にも対応できるメリットがあります。
  • 弁護士
    相続人との間でトラブルが予想される場合や、複雑な法的問題がある場合に適しています。

社会福祉協議会・自治体の終活支援

近年、社会福祉協議会や自治体が「おひとりさま」向けの終活支援事業を展開するケースが増えています。

費用面で民間よりも抑えられる場合があり、自治体との連携による安心感もあります。

詳しくは後述の「自治体・社会福祉協議会の終活支援サービス」をご覧ください。

友人や知人に依頼する場合の注意点

法律上、受任者に資格要件はないため、信頼できる友人や知人に依頼することも可能です。

ただし、以下のリスクがあります。

  • 手続きの専門知識がないため、対応が遅れたり不備が生じたりする可能性がある
  • 長い年月の間に関係が変わる可能性がある
  • 友人が先に亡くなる可能性がある

友人に依頼する場合でも、専門家に契約書の作成を依頼し、公正証書にしておくことをおすすめします。

死後事務委任契約の締結の流れ

死後事務委任契約を結ぶまでの一般的な手順は以下のとおりです。

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  1. 相談・問い合わせ
    行政書士事務所、司法書士事務所、弁護士事務所、または社会福祉協議会に相談します。
    初回相談は無料で受け付けている事務所も多いです。
  2. 委任内容の決定
    どの手続きを委任するかを具体的に決めます。
    葬儀の形式、納骨先、連絡してほしい人、解約すべき契約などを一つひとつ確認します。
  3. 契約書の作成
    決定した内容をもとに、専門家が死後事務委任契約書を作成します。
    委任事務の範囲、報酬、預託金の管理方法などを明記します。
  4. 公正証書化(推奨)
    契約書を公証役場に持ち込み、公正証書として作成します。
    公正証書にすることで、契約の存在と内容を公的に証明でき、トラブル防止につながります。
  5. 預託金の預け入れ
    死後事務の実費分を信託口座などに預け入れます。
    生命保険を活用する場合は、この段階で保険契約を締結します。
  6. 定期的な見直し
    契約後も、生活状況の変化(引っ越し、入院、施設入居など)に応じて内容を見直します。
    受任者との定期的な連絡を取り合い、最新の意向を伝えておきましょう。
契約から執行までの期間は長い

死後事務委任契約は、契約してから実際に執行されるまで何年、何十年と期間が空くことがあります。
受任者が廃業・倒産していないか、預託金が適切に管理されているかを定期的に確認しましょう。

遺言書・任意後見契約との違いと組み合わせ

死後事務委任契約だけでは対応しきれない場面もあります。

遺言書や任意後見契約との違いを理解し、必要に応じて組み合わせましょう。

死後事務委任契約遺言書任意後見契約
対象時期死後死後生前(判断能力低下時)
対象範囲葬儀手配・行政届出・契約解約など事務手続き全般財産の承継(誰に何を相続させるか)財産管理・介護サービスの契約など
法的性質双方の合意による契約本人の意思による単独行為双方の合意による契約
財産処分できないできる制限あり
公正証書推奨(任意)自筆証書・公正証書・秘密証書の3種必須
効力の発生本人の死亡時本人の死亡時家庭裁判所への申立て後
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3つの契約を組み合わせる「終活3点セット」

おひとりさまの場合、以下の3つを組み合わせて準備しておくと安心です。

  • 任意後見契約
    認知症などで判断能力が低下した場合に、信頼できる人に財産管理や身の回りの手続きを任せるための契約です。
  • 遺言書(公正証書遺言が推奨)
    自分の財産を誰に渡すかを指定します。
    遺言執行者を指定しておくと、銀行口座の解約や不動産の名義変更もスムーズに行えます。
  • 死後事務委任契約
    葬儀・行政届出・公共料金の解約など、遺言書ではカバーできない事務手続きを任せます。

この3つを同じ専門家にまとめて依頼すると、費用を抑えられる場合があります。

また、死後事務委任契約の内容(受任者の連絡先・預託金の管理場所・契約書の保管場所など)をエンディングノートに記録しておくと、万一の際に受任者や関係者との情報共有がスムーズになります。

トラブル事例と注意点

死後事務委任契約で実際に起きているトラブルと、その防止策を紹介します。

よくあるトラブル事例

  • 費用の不透明さ
    受任者が高額な費用を請求し、相続人が納得しないケースがあります。
    契約時に報酬額と実費の上限を明記しておくことが重要です。
  • 契約範囲が不明確
    「葬儀はしてくれたが遺品整理は対象外だった」など、委任範囲のすれ違いが起きることがあります。
    何を委任し、何を委任しないかを具体的に記載しましょう。
  • 受任者の倒産・事業撤退
    民間会社やNPO法人が倒産し、預託金が返還されないトラブルが報告されています。
    預託金は信託口座で管理し、受任者の経営状態を定期的に確認しましょう。
  • 遺族(相続人)との衝突
    委任者に相続人がいる場合、受任者と相続人の間で利害が対立することがあります。
    民法第651条の任意解除権により、相続人が契約の解除を求めるケースもあります。
    契約書に解除制限条項を設け、相続人にも事前に契約内容を伝えておくと、後のトラブルを防げます。
  • 口頭契約のリスク
    死後事務委任契約は口頭でも成立しますが、内容が不明確になりやすく、実行されない危険があります。

トラブルを防ぐためのチェックリスト

  • 契約書を公正証書で作成する
  • 委任する手続きの範囲を具体的に記載する
  • 報酬額と実費の上限を明記する
  • 預託金は信託口座で管理する(受任者が自由に引き出せない仕組み)
  • 受任者の経営状態・活動状況を定期的に確認する
  • 相続人がいる場合は、事前に契約内容を共有する
  • 生活状況が変わったら契約内容を見直す
注意

預託金をそのまま現金で受任者に渡すのは避けてください。
信託口座や信託銀行を利用することで、受任者が不正に引き出すことを防げます。
国民生活センターも、預託金の管理方法についてトラブル防止を呼びかけています。

自治体・社会福祉協議会の終活支援サービス

近年、身寄りのない高齢者の増加に伴い、自治体や社会福祉協議会が「おひとりさま」向けの終活支援事業を展開するケースが広がっています。

主な自治体の取り組み

  • 横須賀市(神奈川県)
    「エンディングプラン・サポート事業」を全国に先駆けて開始しました。
    葬儀・納骨の生前契約を仲介し、低所得の方でも安心して終活に取り組める仕組みを提供しています。
  • 福岡市(福岡県)
    福岡市社会福祉協議会が死後事務委任事業を実施し、終活出前講座の開催や個別相談にも対応しています。
  • 川崎市(神奈川県)
    「川崎市未来あんしんサポート事業」として、社会福祉協議会が身寄りのない高齢者と死後事務委任契約を締結しています。
  • 京都市(京都府)
    「単身高齢者万一あんしんサービス」として、葬儀社・利用者・社会福祉協議会の三者で契約を結ぶ仕組みを運用しています。
  • 足立区(東京都)
    令和7年(2025年)4月より「おひとりさま死後事務支援事業」を開始しました。

相談先

お住まいの地域の終活支援サービスについては、以下の窓口に相談できます。

  • 地域包括支援センター
    高齢者の総合相談窓口です。
    終活に関する相談も受け付けています。
  • 社会福祉協議会
    死後事務委任契約の締結や、見守りサービスを提供している地域もあります。
  • 市区町村の高齢者福祉課
    自治体独自の終活支援事業がある場合、窓口はこちらになります。
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よくある質問(FAQ)

Q. 死後事務委任契約と遺言書の両方が必要ですか?

A. はい、併用をおすすめします。

死後事務委任契約は葬儀手配や行政届出などの「事務手続き」を委任するものです。

一方、財産を誰に渡すかは遺言書でしか指定できません。

おひとりさまの場合、遺言書がなければ財産は最終的に国庫に帰属することになります。

自分の財産の行き先を決めておきたい方は、遺言書も併せて作成しましょう。

Q. 費用が払えない場合はどうすればいいですか?

A. 自治体や社会福祉協議会の支援サービスを検討してください。

民間の専門家に依頼すると費用が高額になりがちですが、社会福祉協議会が運営する終活支援事業では、低コストで死後事務委任契約を結べる場合があります。

また、預託金を一括で用意できない場合は、生命保険を活用して月払いで準備する方法もあります。

まずはお住まいの地域包括支援センターや社会福祉協議会に相談してみましょう。

Q. 契約内容は後から変更できますか?

A. はい、委任者が生存中であればいつでも変更・解約が可能です。

生活状況の変化(引っ越し、入院、施設入居など)に応じて、委任内容を見直すことができます。

ただし、公正証書で作成した場合は、変更時にも公正証書の作成費用が再度かかります。

定期的に受任者と連絡を取り合い、最新の意向を伝えておきましょう。

Q. 友人に頼んでも大丈夫ですか?

A. 法律上は可能ですが、注意が必要です。

受任者に資格要件はないため、信頼できる友人に依頼することもできます。

ただし、専門知識がないと手続きが遅れたり不備が生じたりするリスクがあります。

また、長い年月の間に関係が変わったり、友人が先に亡くなったりする可能性もあります。

友人に依頼する場合でも、専門家に契約書の作成を依頼し、公正証書にしておくことをおすすめします。

Q. 認知症になったら契約はどうなりますか?

A. 死後事務委任契約は認知症になっても有効ですが、生前の備えには別の制度が必要です。

死後事務委任契約は本人の死後に効力を発揮するため、認知症になっても契約自体は失われません。

ただし、認知症になってからでは新たに契約を結んだり、内容を変更したりすることができなくなります。

認知症になった後の財産管理や介護サービスの契約には、任意後見契約が必要です。

判断能力が十分なうちに、死後事務委任契約と任意後見契約を同時に準備しておくことをおすすめします。

まとめ

身寄りのない方やおひとりさまにとって、「自分が亡くなった後の手続きを誰が行うのか」は切実な問題です。

死後事務委任契約を結んでおけば、葬儀の手配・行政届出・公共料金の解約・遺品整理などを信頼できる第三者に任せられます。

この手続きガイドのポイントを振り返ります。

  • 死後に必要な手続きは数十項目に及ぶ。何も準備しなければ周囲に負担がかかる
  • 死後事務委任契約で、死後の事務手続き全般を第三者に委任できる
  • 費用は契約書作成費(約10〜30万円)+預託金(約100〜200万円)が目安
  • 依頼先は行政書士・司法書士・弁護士・社会福祉協議会・民間会社など多様
  • 公正証書での契約と、預託金の信託口座管理でトラブルを防止
  • 遺言書・任意後見契約と組み合わせた「終活3点セット」で万全の備えを

終活に「早すぎる」ということはありません。

まずはお住まいの地域包括支援センターや社会福祉協議会に相談し、最初の一歩を踏み出してみてはいかがでしょうか。

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