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身分証を全部紛失したら?再発行の優先順位と最短ルート

身分証を全部紛失したら?再発行の優先順位と最短ルート
最終更新:2026年7月26日

「財布ごと落として、免許証もマイナンバーカードも保険証も全部なくなった」
「再発行しようとしたら、窓口で本人確認書類を出してくださいと言われた」
——身分証をまとめて失うと、再発行するための身分証がないという状態に陥ります。

ですが、打つ手がなくなったわけではありません。

順番さえ間違えなければ、最短で今日から手続きを動かせます。

この手続きガイドでは、何から手をつけるべきかという優先順位と、それぞれに必要なもの・かかる日数・費用を整理します。

1. 身分証を全部紛失したときの再発行の優先順位

身分証をすべて失った状態で、いきなりマイナンバーカードの窓口に行っても手続きは進みません。

順番が決まっているのです。

1-1. 最短ルートは「住民票 → 運転免許証 → マイナンバーカード」

全体の流れは次の5ステップです。

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  1. 住民票の写しを取る
    市区町村の役場で取得します。
    本人確認書類がまったくなくても、交付を受けられる余地があります。
  2. 運転免許証を再交付する
    住民票の写し1点で申請でき、その日のうちに新しい免許証を受け取れます。
  3. マイナンバーカードを廃止して再交付申請する
    再取得した運転免許証を本人確認書類として使えます。
    紛失したカードの廃止手続きと再交付申請を、同じ窓口で続けて行います。
  4. 健康保険・銀行口座・クレジットカードを立て直す
    顔写真付きの身分証が手元に戻っていれば、ほとんどの窓口が通ります。
  5. パスポートを再取得する
    戸籍謄本が必要になるため、いちばん最後で構いません。

この順番になる理由はシンプルです。

住民票は、身分証がなくても窓口の判断で交付してもらえる可能性がある唯一の入口です。

そして運転免許証は、住民票の写し1点で申請でき、しかもその場で交付される数少ない顔写真付き身分証です。

一方でマイナンバーカードは、再交付に顔写真付きの身分証などが必要なうえ、通常は届くまで1〜2か月かかります。

つまり、先に免許証を取り戻したほうが圧倒的に速いのです。

ポイント

運転免許を持っていない人は、ステップ2を飛ばしてマイナンバーカードの再交付に進みます。
その場合は、社員証・学生証・診察券など「財布に入れていなかった書類」を2点そろえられないかを最初に確認してください。

1-2. 再発行にかかる日数と費用の目安

主な手続きの窓口・期間・費用をまとめました。

手続き窓口主に必要なもの期間の目安費用の目安
住民票の写し市区町村の役場本人確認書類(ない場合は要相談)即日300円前後
運転免許証の再交付運転免許試験場など住所・氏名・生年月日がわかる書類1点、写真即日2,600円
マイナンバーカードの再交付市区町村の役場A書類1点またはB書類2点通常1〜2か月、特急発行は原則1週間1,000円(特急発行は2,000円)
資格確認書の交付市区町村の役場、勤務先、健康保険組合申請書など即日〜郵送で数日無料〜数千円
パスポートの再取得パスポートセンター戸籍謄本、写真、本人確認書類2週間程度9,300円(18歳以上・10年有効・窓口申請)

「資格確認書」は、2024年12月に健康保険証の新規発行が終了したことにともなって使われるようになった書類です。

健康保険証の代わりに医療機関の窓口で提示します。

詳しくは「7-1. 健康保険証はもう再発行されません」で解説します。

注意

手数料・窓口・受付時間は、お住まいの市区町村や都道府県によって異なります。
資格確認書は、国民健康保険では手数料がかからないのが一般的ですが、勤務先の健康保険組合では紛失による再交付に手数料がかかる場合があります。
ここに挙げた金額と期間はあくまで目安です。動く前に、必ず自治体・都道府県警察・加入している健康保険の窓口で最新の情報を確認してください。

1-3. 持っていた身分証の組み合わせで進め方が変わります

運転免許の有無や、マイナ免許証にしていたかどうかで最短ルートは変わります。

自分に当てはまるものを選んでください。

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2. 紛失に気づいたら最初にやる3つのこと

再発行の前に、悪用を防ぐ手当てを済ませます。

ここは順番よりもスピードが大事です。

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2-1. マイナンバーカードを一時利用停止する

マイナンバーカードは、コールセンターに電話すれば一時利用停止ができます。

  • 電話番号
    マイナンバー総合フリーダイヤル 0120-95-0178(音声ガイダンス2番を選択)
  • 受付時間
    24時間365日
  • 通話料
    無料

マイナンバーカード総合サイト「紛失・一時停止/セキュリティ」によると、英語・中国語・韓国語・スペイン語・ポルトガル語にも対応しています。

スマートフォンにマイナンバーカードを追加している場合も、この電話で一緒に停止できます。

停止の解除は電話ではできません

あとで財布が見つかった場合、一時利用停止の解除はお住まいの市区町村の窓口で行います。
マイナンバーカード総合サイトのよくある質問では「お住まいの市区町村に見つかったマイナンバーカードをお持ちいただき、一時停止の解除をしていただくことで、引き続きカードをご利用いただけます」「※マイナンバー総合フリーダイヤルへのご連絡は不要です」と案内されています。
電話をかけても解除はできないので注意してください。

「まだ見つかるかもしれない」と迷って停止をためらうより、先に止めてしまうほうが安全です。

解除の手続きは後からできます。

2-2. クレジットカード・キャッシュカードを止める

各カード会社・金融機関の紛失盗難受付窓口に連絡します。

多くは24時間対応です。

カード番号がわからなくても、氏名・生年月日・住所で本人確認をしてもらえます。

すでに不正利用されていた場合の対応は、次の手続きガイドを参考にしてください。

2-3. 警察に遺失届を出して受理番号を控える

警察署・交番で遺失届を提出します。

一部の都道府県警察では、オンラインでも届出できます。

警視庁「行政手続オンライン(遺失物関係)」では、次の場合は窓口での届出が必要とされています。

  • 落とし物の有無をその場で確認したい場合
  • 落とし物に含まれる現金が100万円以上の場合

オンライン申請に対応している都道府県警察は限られるため、警察庁「オンラインでの申請等の案内」で対応状況を確認してください。

届出をすると受理番号が発行されます。

この番号は、マイナンバーカードの再交付申請やパスポートの紛失届で必要になるので、必ずメモしておいてください。

注意

遺失届の受理番号は、あくまで「届け出た事実」を示すものです。
受理番号だけを持って窓口に行っても、本人確認書類の代わりにはなりません。
「遺失届を出したから再発行できる」と思い込まないよう注意してください。

落とし物が見つかる可能性を上げる工夫については、次の手続きガイドで詳しく解説しています。

3. 身分証が1枚もなくても住民票を取れる可能性があります

ここがこの手続きガイドの核心です。

「本人確認書類がないと住民票は取れない」と諦めてしまう人が非常に多いのですが、実は法令上、書類がない場合の道が用意されています。

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3-1. 法令で「説明」による本人確認が認められています

住民票の写しを請求するときの本人確認の方法は、住民基本台帳法第12条第3項で「総務省令で定める方法」によるとされています。

その総務省令にあたる「住民基本台帳の一部の写しの閲覧並びに住民票の写し等及び除票の写し等の交付に関する省令」第5条には、次のように書かれています。

省令第5条第2号の定め

前号の書類をやむを得ない理由により提示することができない場合にあつては、現に請求の任に当たつている者が本人であることを確認するため市町村長が適当と認める書類を提示し、若しくは提出する方法又は現に請求の任に当たつている者が本人であることを説明させる方法その他の市町村長が前号に準ずるものとして適当と認める方法

つまり、書類をやむを得ない理由で提示できないときは、窓口で質問に答えて本人だと説明する方法でも本人確認ができる、と定められているのです。

紛失や盗難は、まさにこの「やむを得ない理由」にあたります。

実際に大阪市も、「本人確認書類」のページで「本人確認書類を盗難・紛失などによりお持ちでない場合」は各区役所の窓口サービス担当課に相談するよう案内しています。

注意

ただし、最終的に本人確認ができたと判断するのは市区町村長です。
必ず交付されると保証されているわけではなく、聞き取りの内容や運用は自治体によって異なります。
「法律に書いてあるから出せるはずだ」と窓口で主張するのではなく、事情を説明して相談する姿勢で臨んでください。

3-2. 窓口に行く前に電話で相談してください

いきなり窓口に行くと、必要なものが足りずに出直しになりかねません。

先に電話で相談しておくと、その日のうちに終わる確率が上がります。

電話で伝えるとよいことは次のとおりです。

  • 何をなくしたか
    財布ごと紛失し、身分証がすべてなくなったことを具体的に伝えます。
  • 警察への届出状況
    遺失届の受理番号を控えている場合は、その番号も伝えます。
  • 手元に残っている書類
    社員証や診察券など、少しでも身元がわかるものがあれば挙げてください。
  • 住民票を何に使うのか
    「運転免許証の再交付のため」と伝えると、必要な記載事項(マイナンバーの記載を省いたものなど)も案内してもらえます。

お住まいの自治体の窓口は、次のウィジェットで調べられます。

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3-3. 手元に残っていれば使えるかもしれない書類

財布に入れていなかったものが、思わぬ突破口になります。

家の中を探してみてください。

  • 官公署が発行した書類
    資格確認書、介護保険被保険者証、年金証書、身体障害者手帳、療育手帳、精神障害者保健福祉手帳など。
  • 勤務先や学校が発行した書類
    社員証、学生証、学校名が記載された各種書類など。
  • その他
    預金通帳、診察券、公共料金の領収書、消印のついた郵便物など。

大阪市の案内では、住民票の交付申請に使える書類として、資格確認書・介護保険被保険者証・年金証書・国民年金手帳などのほか「その他区長が適当と認めるもの」が挙げられています。

つまり、一覧に載っていない書類でも窓口で認めてもらえる可能性があります。

ポイント

顔写真がない書類でも本人確認に使えることがあります。
必要な点数は自治体によって異なり、2点の提示を求める自治体もあれば、1点で足りる自治体もあります。
「顔写真付きがないからムリ」と諦めず、手元にある書類をできるだけ多く持って窓口に向かってください。

4. 運転免許証の再発行は住民票1枚で即日

住民票の写しさえ手に入れば、運転免許証はその日のうちに取り戻せます。

顔写真付きの身分証が1枚戻るだけで、その後の手続きは一気に楽になります。

4-1. 手続きできる場所と受付時間

東京都の場合、遺失・盗難による再交付ができるのは運転免許試験場のみです。

警視庁「遺失、盗難、汚損、破損、表示内容の変更による再交付・再記録手続」によると、手続場所と受付日時は次のとおりです。

  • 手続場所
    府中運転免許試験場、鮫洲運転免許試験場、江東運転免許試験場
  • 受付日時
    平日の午前8時30分から午後4時00分まで(土曜・日曜・祝休日・年末年始は休み)

即日交付といっても、受付から交付までには数時間かかります。

北海道警察の案内では約3時間30分とされています。

夕方に行くとその日のうちに受け取れないおそれがあるため、午前中の来場をおすすめします。

都道府県によっては警察署でも再交付を受け付けている場合があります。

お住まいの都道府県の取り扱いを確認してください。

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注意

運転免許証の再交付は、代理人による手続きができません。
必ず本人が窓口に行く必要があります。

4-2. 必要なもの

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警視庁の案内では、遺失・盗難の場合に必要なものは次のとおりです。

  • 申請者の住所・氏名・生年月日が確認できる書類
    住民票の写し、マイナンバーカード、資格確認書、社員証、学生証、パスポートなど。
  • 写真
    試験場で撮影する場合は持参不要です。
    持参写真を使う場合は1枚用意します。
  • 手数料
    現金で用意します。
急ぐなら持参写真を使わないでください

持参した写真を使うと、即日交付されない都道府県があります。
神奈川県警察は「持参写真を使用した場合は、免許証の即日交付・即日記録はできません」と案内しており、受け取りは1週間以降の平日になります。
その日のうちに免許証を取り戻したい場合は、試験場で撮影する写真を選んでください。

住民票の写しを使う場合は、いくつか条件があります。

住民票の写しを使うときの条件
  • コピーではなく原本を持参してください
  • マイナンバー(個人番号)が記載されていないものを用意してください
  • 発行から6か月以内のものを求める都道府県もあります

また、住所が記載されていないパスポートを持参する場合は、消印付きの郵便物など住所が確認できる書類もあわせて必要です。

年賀はがきや消印のないダイレクトメールは認められません。

4-3. 手数料

運転免許関係の手数料は、マイナンバーカードと運転免許証の一体化にともない、2025年3月24日に改定されました。

警視庁「マイナ免許証に伴う手数料改定」によると、再交付の手数料は次のとおりです。

種別手数料
運転免許証2,600円
仮運転免許証1,050円

マイナ免許証の再記録もあわせて行う場合は、紛失した組み合わせによって金額が変わります。

次の表は、縦が紛失前にどう持っていたか、横が手続き後にどう持ちたいかを表します。

交差するマスが手数料です。

紛失前の保有状況手続き後に運転免許証のみ手続き後にマイナ免許証のみ手続き後に2枚持ち
運転免許証のみ2,600円1,500円2,700円
マイナ免許証のみ2,550円1,500円2,650円
2枚持ちで両方を紛失2,600円1,500円2,700円

同じ金額体系は、広島県警察「運転免許関係手数料」でも確認できます。

注意

改定前の手数料(2,250円)を紹介しているサイトがまだ残っています。
また、仮運転免許証の再交付手数料には都道府県による差があります(福岡県は1,150円)。
金額は必ず、お住まいの都道府県警察のホームページで確認してください。

4-4. マイナ免許証だけにしていた人は要注意

運転免許の情報をマイナンバーカードに記録し、従来のカード型免許証を返納していた場合、話が変わります。

マイナンバーカードを紛失すると、運転免許の情報ごと失われるからです。

1-3. 持っていた身分証の組み合わせで進め方が変わります」でも触れたとおり、この場合はマイナンバーカードの再交付が先になります。

警視庁は、マイナンバーカードの再交付手続きは警察施設ではできないと明記しており、自治体の窓口で再交付を受けてから来場するよう案内しています。

運転免許試験場に先に行っても、手続きは進みません。

そして再交付には通常1〜2か月、特急発行を使っても原則1週間かかります。

その間は運転できないため、通勤や送迎に車を使っている人は代替手段を早めに確保してください。

この負担を避けるために、再交付の際に従来のカード型免許証との2枚持ちへ切り替えることも検討してみてください。

マイナ免許証の紛失時の詳しい手続きは、次の手続きガイドで解説しています。

5. マイナンバーカードの再発行は住民票では手続きできない

ここで多くの人がつまずきます。

運転免許証の再交付には住民票の写しが使えるのに、マイナンバーカードの再交付では住民票の写しが本人確認書類として認められないのです。

住民票の写しには顔写真がなく、国の通知に基づいて各自治体が定めている本人確認書類の一覧にも含まれていないためです。

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5-1. 再交付の前に「廃止手続き」が必要です

カードが見つからない場合、いきなり再交付を申請するのではなく、まず紛失したカードの廃止手続きを行います。

デジタル庁「マイナンバーカードまたはスマートフォンの紛失・盗難にあったとき」では、次のように案内されています。

再交付までの流れ

見つからない場合は、住民登録のある市区町村窓口で紛失したカードの廃止手続きを行い、再交付申請を行って実物のマイナンバーカードの再交付を受けます。
廃止手続きを行うと、スマートフォンにマイナンバーカードを追加している場合は、連動して利用できなくなります。

廃止手続きと再交付申請は、同じ窓口で続けて行えるのが一般的です。

このとき、警察に届け出た遺失届(盗難届)の受理番号のほか、届け出た警察署の名称や電話番号を確認されます。

2-3. 警察に遺失届を出して受理番号を控える」で控えたメモが、ここで役に立ちます。

5-2. 本人確認書類はA書類1点かB書類2点

マイナンバーカードの手続きでは、本人確認書類がA書類とB書類に分類されています。

本人が窓口に行く場合、A書類1点、またはB書類2点が必要です。

区分主な書類
A書類(顔写真付き)運転免許証、運転経歴証明書、パスポート、身体障害者手帳、精神障害者保健福祉手帳、療育手帳、在留カード、特別永住者証明書
B書類資格確認書、介護保険被保険者証、医療受給者証、年金手帳・年金証書、児童扶養手当証書、社員証、学生証、学校名が記載された各種書類、診察券 など
注意

A書類にもB書類にも、住民票の写しは含まれていません。
「住民票を取ったからマイナンバーカードも再発行できる」とはならないので注意してください。

社員証・学生証・診察券がB書類として認められている点は見逃せません。

財布に入れていなかったこれらの書類が2点そろえば、それだけで再交付申請ができる可能性があります。

5-3. 特急発行なら原則1週間で自宅に届く

通常の再交付は時間がかかりますが、紛失の場合は特急発行・交付制度を使えます。

マイナンバーカード総合サイト「特急発行・交付制度による申請方法」によると、2024年12月2日から始まった制度で、対象者が交付申請を行うと原則1週間で自宅にカードが届きます。

項目通常の再交付特急発行
期間の目安申請から1〜2か月申請から原則1週間
受け取り方法役場の窓口で受け取り簡易書留で自宅に郵送
手数料1,000円(電子証明書が不要な場合は800円)2,000円(電子証明書が不要な場合は1,800円)
申請期限特になし対象の事由が発生してから30日以内

特急発行の対象者には「紛失・破損等による再交付を希望される方」が含まれています。

申請に必要なものは、本人確認書類、マイナンバーカード交付申請書、暗証番号設定依頼書です。

申請書と暗証番号設定依頼書は窓口で交付されます。

特急発行の申請期限に注意

特急発行は、対象の事由が発生してから30日以内に窓口で申請する必要があります。
紛失に気づいた日から1か月が目安です。
やむを得ない事情で期間内に申請できない場合は、お住まいの市区町村に相談してください。

受け取りは簡易書留のため、対面での受取が必要です。

日中に受け取れない場合は、再配達の手配も見込んでスケジュールを組んでください。

5-4. 手数料が無料になる場合もあります

紛失による再交付は原則として有料ですが、盗難の場合は扱いが変わることがあります。

盗難の可能性がある場合は、遺失届ではなく盗難届を提出し、受理番号を控えたうえで窓口に相談してください。

マイナンバーカードの再発行そのものの手順は、次の手続きガイドで詳しく解説しています。

6. パスポートの再取得は最後で構いません

パスポートは、日常生活で使う場面が限られます。

そして再取得には戸籍謄本が必要で、その戸籍謄本を取るために顔写真付きの身分証が要る、という二重の壁があります。

急ぎの海外渡航がなければ、最後に回して問題ありません。

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6-1. 紛失届を出すとそのパスポートは失効します

まず知っておきたいのは、紛失届の重みです。

東京都生活文化スポーツ局「国内で紛失・盗難・焼失したとき」によると、紛失一般旅券等届出書を提出すると、紛失したパスポートを失効させることができます。

紛失届は取り下げできません

届出後にパスポートが見つかっても、すでに失効しているため届出を取り下げることはできません。
失効したパスポートは番号・発行年月日・失効年月日が官報に掲載され、海外の関係当局にも通知されます。
後日見つかっても、そのパスポートは使えません。

家の中で紛失した可能性が高い場合は、まず徹底的に探してから届け出ることをおすすめします。

なお、家の中で紛失した場合は、警察への遺失物等の届出は必要ありません。

紛失した経緯を紛失一般旅券等届出書に記入すれば足ります。

6-2. 紛失届に必要な書類

東京都の案内では、紛失届に必要な書類は次のとおりです。

  • 紛失一般旅券等届出書
    1通用意します。
    パスポートセンターで配布されているほか、外務省のサイトからダウンロードもできます。
  • 写真
    1枚用意します。
    提出日前6か月以内に撮影したものが必要です。
  • 本人確認のための書類
    1点または2点。
  • 紛失・盗難・焼失を証明する書類
    警察が発行する届出を立証する書類など。
    入手できないときは、警察への届出番号を届出書に記入することで代えられます。

本人確認書類は、運転免許証やマイナンバーカードなら1点で足ります。

2点必要な書類の組み合わせでは、資格確認書・年金証書などの書類Aから2点、または書類Aと、学生証・会社等の身分証明書といった書類Bから1点ずつです。

印鑑登録証明書(申請日前6か月以内に発行されたもの)と実印の組み合わせも書類Aに含まれています。

なお、名義人本人が窓口に行く必要があります。

名義人が乳幼児の場合でも、本人が窓口に来ないと届出書を受理してもらえません。

2025年3月24日からは、オンラインでの申請も可能になっています。

新しいパスポートの発給手数料は、2026年7月1日申請分から引き下げられました。

外務省「令和8年7月1日以降に適用される旅券手数料」によると、通常の手数料は次のとおりです。

旅券の種類オンライン申請窓口申請
10年間有効旅券等(18歳以上)8,900円9,300円
5年間有効旅券等(18歳未満)4,400円4,800円

受け取りまでの期間は、東京都生活文化局「パスポート」が2026年7月時点で次の目安を示しています。

  • 窓口申請
    申請日を含めて9〜10営業日(土曜・日曜・祝日を除く)
  • オンライン申請
    申請日を含めて20営業日(土曜・日曜・祝日を除く)
いまは窓口申請のほうが早く受け取れます

手数料引下げで申請が集中している影響で、東京都は「現在、オンライン申請より窓口申請の方が早く交付できる見込みです」と案内しています。
オンライン申請は手数料が400円安いものの、受け取りまでの日数は倍近くかかります。
急ぐ場合は窓口申請を選んでください。
この状況は時期によって変わるため、申請前にお住まいの都道府県のパスポートセンターの案内を確認してください。

6-3. 戸籍謄本の「広域交付」には顔写真付きの身分証が必要です

紛失届と同時に新しいパスポートを申請する場合は、一般旅券発給申請書・戸籍謄本・パスポート用写真が追加で必要です。

ここで問題になるのが戸籍謄本です。

2024年3月1日から、本籍地以外の市区町村の窓口でも戸籍証明書を請求できる「広域交付」が始まりました。

便利な制度ですが、法務省「戸籍法の一部を改正する法律について(令和6年3月1日施行)」には、次のように書かれています。

広域交付には顔写真付きの身分証が必須

窓口にお越しになった方の本人確認のため、運転免許証・マイナンバーカード・パスポートなどの顔写真付きの身分証明書の提示が必要です。
郵送や代理人による請求はできません。

身分証をすべて紛失した状態では、この広域交付は使えません。

対応策は2つです。

  • 顔写真付きの身分証を先に取り戻す
    運転免許証やマイナンバーカードを再取得してから広域交付を利用します。
  • 本籍地の市区町村に郵送で請求する
    広域交付ではない通常の請求なら郵送でもできます。
    本籍地が遠方の場合は日数を見込んでください。

いずれにしても、パスポートの再取得は優先順位を下げて構いません。

パスポートの申請手続き全般は、次の手続きガイドで解説しています。

7. 健康保険・銀行・カードの立て直し

顔写真付きの身分証が戻ったら、残りの手続きを進めます。

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7-1. 健康保険証はもう再発行されません

従来の健康保険証は、2024年12月2日以降、新規発行・再発行が行われていません。

紛失しても、同じ保険証が再発行されることはありません。

代わりに次のいずれかで受診します。

  • マイナ保険証
    マイナンバーカードを健康保険証として利用登録したもの。
    以前に利用登録をしていれば、再交付された新しいカードにもその登録は引き継がれます。
    原則として登録し直す必要はありません。
  • 資格確認書
    マイナ保険証を持っていない人に交付される書類。
    申請すれば交付を受けられます。

国民健康保険に加入している場合は市区町村の窓口へ、会社の健康保険に加入している場合は勤務先または健康保険組合へ申請します。

ポイント

再交付までの間に医療機関を受診する予定があるなら、早めに資格確認書を申請してください。
受診の予定がなければ、急いで申請する必要はありません。

注意

資格確認書の交付手数料は、加入している健康保険によって異なります。
国民健康保険では手数料がかからないのが一般的ですが、勤務先の健康保険組合では紛失による再交付に1,000〜3,000円程度の手数料がかかる場合があります。
申請の前に、加入先の窓口で確認してください。

保険証も資格確認書もない状態で受診すると、窓口でいったん医療費の全額(10割)を支払うことになります。

あとから療養費の支給を申請すれば払い戻しを受けられるので、領収書は必ず保管してください。

7-2. 銀行の通帳・キャッシュカード

キャッシュカードの再発行は、金融機関の窓口で手続きします。

再発行されたカードは、届出住所あてに簡易書留などで郵送されるのが一般的です。

手元に届くまでの日数は金融機関によって異なりますが、おおむね1〜2週間が目安です。

正確な日数は、取引先の金融機関に確認してください。

通帳と届出印を財布に入れていなかった場合は、それらが本人確認の助けになることがあります。

必要なものは金融機関によって異なるため、事前に電話で確認してから窓口に向かってください。

注意

公共料金やクレジットカードの引き落としが、口座凍結や再発行の手続き中に失敗することがあります。
引き落とし日が近い場合は、金融機関に相談して支払いへの影響を確認しておきましょう。

7-3. 印鑑登録証をなくした場合

印鑑登録証(印鑑登録カード)を一緒になくした場合は、市区町村の窓口で亡失届を提出します。

多くの自治体では、印鑑登録証そのものを再発行することはできず、あらためて印鑑登録をやり直す必要があります。

このとき、顔写真付きの身分証がないと「文書照会方式」という手続きになります。

自治体から自宅に照会書が郵送され、その回答書を持って再度窓口に行く流れになるため、即日では終わりません。

数日から1週間程度かかると見込んでおいてください。

ポイント

同居の家族などで、すでに同じ市区町村で印鑑登録をしている人がいれば、その人に保証人になってもらう「保証人方式」を使える自治体があります。
この方式なら即日で登録できることがあります。
保証人の印鑑登録証と登録印が必要です。
文書照会方式になる前に、保証人方式が使えるか窓口で確認してみてください。

8. 再発行を待つ間に困ることと代替手段

手続きを進めていても、カードが手元に戻るまでには時間差があります。

その間に生じる不便を先回りして押さえておきましょう。

8-1. 車の運転はできません

運転免許証もマイナ免許証も手元にない状態では、車を運転できません。

警視庁「運転免許証を遺失、盗難、汚損、破損した方の更新手続」も、遺失・盗難等で運転免許証またはマイナ免許証が手元にない場合は運転できないと明記しています。

通勤に車を使っている場合は、再交付が済むまでの移動手段を早めに確保してください。

8-2. 病院にかかるとき

前述のとおり、資格確認書の交付を申請すれば保険診療を受けられます。

持病があって定期的に通院している場合は、住民票を取りに行くのと同じタイミングで資格確認書も申請しておくと、二度手間を避けられます。

8-3. 本人確認が必要な予定がある場合

顔写真付きの身分証が必要になる場面は意外と多くあります。

  • イベント・ライブの本人確認
    主催者によって認められる書類が異なります。
    早めに問い合わせてください。
  • 航空機への搭乗
    国内線でも本人確認を求められることがあります。
    航空会社に事前に相談してください。
  • 携帯電話の契約・乗り換え
    本人確認書類が必須です。
    再発行を待つしかない場合がほとんどです。
  • ホテルのチェックイン
    旅館業法で旅券の呈示が義務づけられているのは、日本国内に住所を持たない外国人の宿泊者です。
    ただし、宿泊施設が独自に本人確認を求めることはあるため、事前に確認しておくと安心です。

急ぎの予定がある場合は、即日交付される運転免許証を最優先で取り戻すのが現実的な選択です。

ポイント

予定に間に合わないと判明したら、早い段階で相手方(主催者・航空会社・契約先)に相談してください。
紛失の事情を伝えることで、代替の確認方法を案内してもらえる場合があります。

よくある質問(FAQ)

Q. 遺失届の受理番号だけで再発行の手続きはできますか?

A. できません。

遺失届の受理番号は、警察に届け出た事実を示すものであり、本人確認書類ではありません。

ただし、マイナンバーカードの廃止・再交付申請やパスポートの紛失届では受理番号の記入を求められるため、必ず控えておいてください。

マイナンバーカードの窓口では、受理番号に加えて届け出た警察署の名称や電話番号も確認されます。

Q. 住民票を家族に取ってきてもらうことはできますか?

A. 同一世帯の家族であれば、委任状なしで請求できるのが一般的です。

住民基本台帳法第12条第1項では、本人または本人と同一世帯に属する人が住民票の写しの交付を請求できるとされています。

ただし、窓口に来た家族の本人確認書類は必要です。

別世帯の家族が請求する場合は委任状が必要になるため、事前に自治体へ確認してください。

Q. 運転免許証の再交付は警察署でもできますか?

A. 都道府県によって異なります。

東京都の場合、遺失・盗難による再交付は運転免許試験場のみの取り扱いで、警察署では受け付けていません。

一方、警察署で再交付できる県もあります。

出向く前に、必ずお住まいの都道府県警察のホームページで確認してください。

Q. マイナンバーカードの特急発行はいつまでに申請すればいいですか?

A. 対象の事由が発生してから30日以内です。

紛失に気づいた日から1か月が目安になります。

やむを得ない事情で期間内に申請できない場合は、お住まいの市区町村に相談するよう案内されています。

Q. 紛失した財布が後から見つかったらどうなりますか?

A. カードの種類によって扱いが異なります。

マイナンバーカードは、一時利用停止をしただけであれば、お住まいの市区町村の窓口で解除の手続きをすれば再び使えます。

この解除は電話ではできないため、見つかったカードを持って窓口へ行ってください。

ただし、廃止手続きまで済ませてしまった場合は元に戻せません。

パスポートは、紛失一般旅券等届出書を提出した時点で失効し、後から見つかっても使用できません。

Q. 再発行の費用は全部でいくらくらいかかりますか?

A. 運転免許証とマイナンバーカードを再取得する場合、目安は4,000円前後です。

住民票の写しが300円前後、運転免許証の再交付が2,600円、マイナンバーカードの再交付が1,000円で、合計3,900円ほどになります。

特急発行を使う場合はマイナンバーカードが2,000円になるため、合計4,900円ほどです。

さらにパスポートを再取得する場合は、戸籍謄本の手数料と発給手数料が加わります。

パスポートの手数料は2026年7月1日申請分から引き下げられ、18歳以上の10年間有効旅券は窓口申請で9,300円、オンライン申請で8,900円です。

まとめ

身分証をすべてなくしても、順番を守れば必ず立て直せます。

進め方を最後にもう一度整理します。

  • マイナンバーカードを一時利用停止する(0120-95-0178・24時間365日)
  • クレジットカード・キャッシュカードを止める
  • 警察に遺失届を出して受理番号を控える
  • 役場に電話し、本人確認書類がない場合の住民票の取り方を相談する
  • 住民票の写しを取る
  • 運転免許試験場などで運転免許証を再交付してもらう(即日)
  • 役場でマイナンバーカードの再交付を申請する(特急発行も相談する)
  • 資格確認書を申請し、銀行・クレジットカードを再手続きする
  • 必要ならパスポートを再取得する

最初の一歩は、役場への電話です。

「本人確認書類を全部なくしてしまったのですが、住民票を取れますか」と相談するところから始めてください。

法令上も、書類を提示できないやむを得ない事情がある場合の道は用意されています。

窓口の担当者は、こうした相談に慣れています。

ひとりで抱え込まず、まず電話をかけてみましょう。

なお、手数料・必要書類・受付時間は自治体や都道府県によって異なります。

動く前に、お住まいの市区町村と都道府県警察のホームページで最新の情報を必ず確認してください。

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