クレジットカードの不正利用に遭ったら?補償・返金と警察対応
「クレカが不正利用された!?」
身に覚えのないクレジットカードの請求を見つけてパニックになっていませんか?
しかし、慌てる必要はありません。
正しい手順で対処すれば、多くの場合は補償を受けられます。
この手続きガイドでは、不正利用に気づいたときの対処法、補償を受けるための条件、そして補償されないケースまで、わかりやすく解説します。
1. クレジットカードの不正利用に気づいたら
「利用明細に身に覚えのない請求がある…」
そんなとき、まずは本当に不正利用かどうかを確認しましょう。
実は、不正利用ではないケースも少なくありません。
1-1. まず落ち着いて確認すること
不正利用かどうかを判断するために、以下の3つのポイントをチェックしてください。
日付のズレを確認する
利用明細に記載された日付が、実際にカードを使った日と異なる場合があります。
これは、店舗によって売上処理のタイミングが異なるためです。
特に以下のケースでは、日付がズレることがあります。
- ネットショッピング
購入日ではなく、商品発送日で記載されることがある - ホテルや旅行の予約
利用日ではなく、予約日で記載されることがある - 航空券の購入
搭乗日ではなく、予約日で記載されることがある
店舗名の違いを確認する
利用明細に記載される店舗名が、実際に買い物をした店舗名やサービス名と異なることがあります。
例えば、ショッピングモール内の店舗で買い物をした場合、個別の店舗名ではなく、ショッピングモールの運営会社名で表示されることがあります。
見覚えのない名前があっても、運営会社名やグループ会社名の可能性を考慮してください。
家族の利用を確認する
家族カードをお持ちの場合、家族の誰かが利用した可能性があります。
また、同じパソコンやタブレットを家族で共有している場合、以前に登録したカード情報で家族が買い物をしていることも考えられます。
まずは家族に確認してみましょう。
1-2. 不正利用が疑われる場合のチェックリスト
上記を確認しても心当たりがない場合は、不正利用の可能性が高いです。
以下のチェックリストで状況を整理しましょう。
- 利用明細の日付・店舗名・金額を記録する
- 家族に利用の有無を確認する
- 該当期間にカードを紛失・盗難されていないか確認する
- 不審なメールやサイトでカード情報を入力していないか思い出す
不正利用の可能性が高いと判断したら、すぐに次のステップに進んでください。
2. 不正利用されたらすぐやること(3ステップ)
不正利用が疑われる場合、できるだけ早く対処することが重要です。
対応が遅れると、被害が拡大したり、補償を受けられなくなったりする可能性があります。
以下の3ステップで対処してください。
2-1. ステップ1: カード会社に連絡して利用停止
最優先事項は、カード会社への連絡です。
電話でカード会社に連絡し、以下の3つを伝えてください。
- カードの利用停止を依頼する
- 不正利用と疑われる明細(日付・金額・店舗名)を報告する
- 補償の手続きについて確認する
連絡時に準備しておくもの
- クレジットカード本体(カード番号の確認用)
- 不正利用と疑われる明細のメモ
- 本人確認書類
主要カード会社の連絡先
各カード会社の紛失・盗難専用ダイヤルは、24時間対応していることが多いです。
カードに記載されている電話番号や、カード会社のWebサイト・アプリで連絡先を確認してください。
なお、通常の問い合わせ窓口は営業時間が限られている場合があります。
年末年始や連休中は特に繋がりにくくなることがあるため、根気よく連絡を続けましょう。
また、最近では多くのカード会社がスマートフォンアプリやWebサイトからもカードの利用停止手続きができるようになっています。
電話が繋がらない場合は、アプリやWebサイトでの手続きも検討してください。
海外からカード会社に連絡する場合
海外旅行中や海外滞在中に不正利用に気づいた場合は、連絡方法が異なります。
カード裏面に記載されている国内向けの電話番号は、海外からは繋がらないことがあります。
以下の方法でカード会社に連絡してください。
- コレクトコール(着信者払い)
多くのカード会社は、海外からのコレクトコール専用番号を用意しています。
滞在国の国際電話オペレーターを呼び出し、コレクトコールを申し込んでください。 - 国際ブランドの緊急サービス
Visa・JCB・Mastercardなどの国際ブランドは、24時間・日本語対応の緊急サービスダイヤルを提供しています。
カード会社への連絡の橋渡しや、カードの利用停止手続きを代行してくれます。 - スマートフォンアプリ
カード会社のアプリからワンタップでカードを利用停止できる場合があります。 電話が難しい環境では、アプリでの停止が最も手軽です。
カード会社の海外用緊急連絡先を必ず控えておきましょう。
カード本体を盗まれると、裏面の電話番号も確認できなくなります。
連絡先のメモは、カードとは別の場所に保管してください。
「一時停止」と「完全停止(無効化)」の違い
カード会社によっては、「一時停止」と「完全停止(無効化・再発行)」の2種類の停止方法を用意しています。
| 停止の種類 | 解除可否 | 適したケース |
|---|---|---|
| 一時停止 | 解除可能 | 不正利用かどうか確認中、カードを探している間 |
| 完全停止(無効化) | 解除不可 | 明らかに不正利用された、カードを紛失・盗難された |
一時停止の場合は、不正利用ではなかったことが確認できれば、設定を解除するだけでそのまま同じカードを使い続けることができます。
完全停止(無効化)の場合は、カードが無効となり再発行が必要です。
後からカードが見つかっても、そのカードは使えません。
不正利用かどうか確認したい場合は、まず「一時停止」を選ぶことをおすすめします。
ただし、すべてのカード会社が一時停止機能を提供しているわけではありません。
紛失・盗難の届出をした時点でカードが無効になるカード会社もあるため、連絡時に「確認中なので一時停止したい」と伝えて対応可能か確認してください。
2-2. ステップ2: 不正利用の調査・補償を依頼
カードの利用停止後、カード会社に不正利用の調査と補償を依頼します。
調査の流れ
- カード会社に不正利用の申し立てを行う
- カード会社から調査に必要な書類が送られてくる
- 書類に記入して返送する
- カード会社が調査を実施
- 調査結果の通知(不正利用と認められれば補償)
調査期間の目安
調査には1週間〜数ヶ月かかることがあります。
シンプルな不正利用であれば1週間程度で結果が出ることもありますが、海外での利用や複数の取引が絡むケースでは数ヶ月かかることもあります。
一旦引き落とされる場合も
調査中に引き落とし日が来た場合、不正利用分も一旦引き落とされることがあります。
調査の結果、不正利用と認められれば、後日返金されます。
2-3. ステップ3: 必要に応じて警察へ届出
カード会社への連絡と並行して、必要に応じて警察への届出を行います。
カードを紛失・盗難した場合は、遺失届や被害届の提出が必要です。
一方、カード情報だけが漏洩して悪用された場合は、警察への届出が必須ではないことが多いです。
警察への届出が必要かどうかの詳細は、「4. 警察への届出・被害届について」で解説します。
3. 補償を受けるために知っておくべきこと
クレジットカードの不正利用は、多くの場合、カード会社の補償制度によって返金されます。
しかし、補償を受けるためにはいくつかの条件があります。
ここでは、補償を確実に受けるために知っておくべきことを解説します。
3-1. 補償期間は「60日」が一般的
多くのカード会社では、不正利用の補償期間を60日と定めています。
つまり、不正利用があってから60日以上経過すると、補償を受けられなくなる可能性があります。
60日ルールとは
カード会社によって起算日の定義は異なりますが、おおむね以下のようになっています。
| カード会社 | 補償期間 |
|---|---|
| 三井住友カード | 不正利用の申告日から60日前までの利用が対象 |
| JCB | 利用代金明細の通知日から60日以内に申し立て |
| 三菱UFJニコス | 盗難・紛失の連絡日から61日前以降の利用が対象 |
| 楽天カード | 連絡を受理した日から60日前以降の利用が対象 |
| セゾンカード | 連絡日を含めて61日前までの利用が対象 |
※カード会社の規約・案内は変更されることがあります。最新は各社公式をご確認ください。
なぜ早く連絡することが大切か
補償期間を過ぎると、たとえ不正利用であっても補償を受けられません。
利用明細はこまめに確認し、不審な請求があればすぐにカード会社に連絡しましょう。
海外滞在中はカード会社からの郵送通知を確認できず、不正利用の発見が遅れがちです。
実際に、海外在住者が不正利用に気づくのが遅れ、補償期限ギリギリになった事例もあります。
利用通知のプッシュ通知設定や、利用明細アプリでのこまめなチェックが特に重要です。
3-2. 補償されないケースに注意
不正利用であっても、以下のケースでは補償を受けられない可能性があります。
事前に知っておくことで、被害を最小限に抑えることができます。
補償されない主なケース
-
暗証番号が使われた取引
店頭の決済端末で入力する4桁の暗証番号(PIN)を使った決済は、多くのカード会社で補償対象外となっています。
暗証番号は本人しか知らないはずという前提があるためです。
なお、これはネットショッピングで入力するセキュリティコード(CVV/CVC)とは別のものです。 -
家族による利用
家族がカードを使った場合は、たとえ本人の許可なく使われたとしても補償対象外です。
クレジットカードは本人以外の使用が禁止されています。 -
本人の重大な過失
- 暗証番号を他人に教えた
- 推測されやすい暗証番号を設定していた(生年月日など)
- カード情報を不用意に他人に見せた
-
調査に協力しない・虚偽申告
カード会社の調査に協力しなかったり、虚偽の申告をしたりすると、補償対象外となります。
補償されるかどうかはカード会社が判断
最終的に補償されるかどうかは、カード会社の調査結果によって決まります。
同じような状況でも、補償される場合とされない場合があることを理解しておきましょう。
3-3. 補償・返金手続きの流れ
不正利用が認められた場合の補償手続きの流れを確認しておきましょう。
-
カード利用停止の手続き
カード会社に連絡してカードを止める -
不正利用として申請
身に覚えのない明細を不正利用として報告 -
カード会社による調査
調査期間は1週間〜数ヶ月 -
補償の可否決定
調査結果の通知 -
返金または請求取り消し
不正利用と認められれば、請求が取り消されるか、すでに引き落とされた分が返金される
調査に必要な書類
カード会社から調査に必要な書類が送られてくることがあります。
内容を確認し、正確に記入して返送してください。
虚偽の記載があると、補償を受けられなくなる可能性があります。
4. 警察への届出・被害届について
クレジットカードの不正利用と警察の関係について、詳しく解説します。
4-1. 警察に届け出る必要はある?
結論から言うと、すべてのケースで警察への届出が必要というわけではありません。
警察への届出が必要なケース
-
カードを紛失した場合
遺失届を提出します。
カード会社によっては、紛失届の提出が補償の条件となっていることがあります。遺失届の提出については詳細を以下の手続きガイドで解説しています。
-
カードが盗まれた場合
被害届を提出します。
盗難の事実を証明するために必要です。被害届の提出については詳細をは詳細を以下の手続きガイドで解説しています。
- カード会社から求められた場合
補償手続きの一環として、警察への届出を求められることがあります。
警察への届出が不要なケース
- カード情報がどこかで漏洩して悪用された場合
カード本体は手元にあり、カード番号などの情報だけが悪用された場合、警察への届出は必須ではないことが多いです。
フィッシング詐欺の場合は届出を検討
フィッシング詐欺(偽サイトに騙されてカード情報を入力してしまった場合など)は、詐欺という犯罪被害に遭っています。
警察庁も「フィッシングの被害に遭った場合は、最寄りの警察署に相談してください」と案内しています。
被害届の提出を検討しましょう。
4-2. 遺失届・被害届の出し方
警察への届出は、交番または警察署で行います。
電話での届出はできません。
届出時に持参するもの
- 本人確認書類(マイナンバーカード、運転免許証など)
- 不正利用の内容がわかる資料(利用明細のコピーなど)
- カード会社からの書類(あれば)
届出の手順
- 最寄りの交番または警察署に行く
- 相談窓口で用件を伝える
- カードを紛失した場合:
「クレジットカードを紛失したので遺失届を出したい」 - カードを盗まれた場合:
「クレジットカードを盗まれたので被害届を出したい」 - フィッシング詐欺の場合:
「フィッシング詐欺でクレジットカード情報を騙し取られたので相談したい」
- カードを紛失した場合:
- 状況を説明し、遺失届または被害届を作成
- 受理番号を控えておく(カード会社への報告に必要な場合がある)
海外で盗難・紛失した場合はポリスレポートを取得
海外でカードを盗まれた、または紛失した場合は、現地の警察でポリスレポート(紛失・盗難証明書)を取得してください。
多くのカード会社では、海外での紛失・盗難の補償申請時にポリスレポートの提出を求めています。
ポリスレポートがないと、補償を受けられない可能性があります。
ポリスレポートの取得手順
- 現地の最寄りの警察署に行く
- パスポートを持参し、盗難・紛失の状況を説明する
- 証明書(ポリスレポート)を発行してもらう
- 帰国後、カード会社に提出する(コピーを取っておくと安心)
言葉が通じない場合は、以下のサポートを活用してください。
- 在外日本国大使館・総領事館に相談する
- ホテルのフロントやツアーの添乗員に通訳を依頼する
- 翻訳アプリを使って状況を伝える
4-3. 警察対応の実態
クレジットカードの不正利用について、警察の対応の実態を知っておきましょう。
被害届が受理されにくいケースもある
不正利用の態様によっては、カード保有者ではなくカード会社や加盟店が「被害者」として扱われる場合があります。
そのため、カード保有者からの被害届が受理されにくいケースもあります。
相談先や必要書類については、警察やカード会社の案内に従ってください。
捜査が行われるかは状況による
被害届が受理されても、実際に捜査が行われるかは状況によります。
特に、オンラインでの不正利用は犯人の特定が難しく、捜査が進まないケースも少なくありません。
まずはカード会社への連絡を優先
警察への届出よりも、カード会社への連絡を優先してください。
カード会社への連絡が遅れると、補償を受けられなくなる可能性があります。
警察への届出は、カード会社から求められた場合に行えば問題ありません。
5. カード再発行後に必要な手続き
不正利用が確定すると、カードは無効となり、新しいカード番号で再発行されます。
新しいカードが届いたら、支払い設定の変更が必要なサービスがあります。
5-1. 新しいカードが届くまでの期間
カードの再発行には、通常1週間〜2週間程度かかります。
年末年始や大型連休を挟む場合は、さらに時間がかかることがあります。
カードが届くまでの対応
新しいカードが届くまで、そのカードでの支払いはできません。
- 現金や別のカードで対応する
- デビットカードやプリペイドカードを活用する
- スマートフォン決済(QRコード決済など)を利用する
海外滞在中にカードが使えなくなった場合
海外にいる間にカードが利用停止された場合、再発行カードは日本の登録住所に届きます。
滞在中に新しいカードを受け取ることはできないため、以下の方法で対応してください。
- 別のカードを使う
予備のクレジットカードを持参していれば、そちらで対応できます。
海外旅行にはカードを2枚以上持っていくことをおすすめします。 - 緊急カード(エマージェンシーカード)を依頼する
一部のカード会社や国際ブランド(Visa、JCB、アメックスなど)は、海外での紛失・盗難時に仮カードを現地に届けてくれるサービスを提供しています。
最短1〜3営業日で滞在先のホテルなどに届くことがあります。利用の可否や手数料はカード会社に確認してください。 - 海外キャッシングが使える別カードで現金を確保する
残りの滞在日数に応じて、必要な現金を確保しておきましょう。
5-2. 支払い設定の変更が必要なサービス
カード番号が変わるため、自動引き落としやサブスクリプションの支払い設定を変更する必要があります。
変更を忘れると、サービスが停止したり、延滞扱いになったりする可能性があります。
変更が必要なサービスのチェックリスト
以下のチェックリストを参考に、変更が必要なサービスを確認してください。
公共料金
- 電気料金
- ガス料金
- 水道料金
- NHK受信料
通信サービス
- 携帯電話料金
- インターネット回線
- プロバイダ料金
サブスクリプション
- 動画配信サービス(Netflix、Amazon Prime Videoなど)
- 音楽配信サービス(Spotify、Apple Musicなど)
- クラウドストレージ(iCloud、Google Oneなど)
- ソフトウェア(Microsoft 365、Adobe CCなど)
ネットショッピング
- Amazon
- 楽天市場
- Yahoo!ショッピング
保険
- 生命保険
- 医療保険
- 自動車保険
その他
- 交通系ICカード(定期券のクレジットチャージなど)
- スポーツジム・フィットネス
- 新聞・雑誌の定期購読
- 習い事・オンラインスクール
変更手続きの方法
多くのサービスでは、Webサイトやアプリから支払い方法を変更できます。
変更方法がわからない場合は、各サービスのカスタマーサポートに問い合わせてください。
6. 不正利用を防ぐための対策
日本クレジット協会によると、2024年の不正利用被害額は555.0億円に達し、その多くはインターネット取引での番号盗用(カード情報の漏洩・悪用)が占めています。
不正利用の被害に遭わないために、日常的にできる対策を紹介します。
6-1. 日常的にできる対策
以下の対策を習慣にすることで、不正利用のリスクを減らすことができます。
利用明細をこまめに確認する
不正利用の早期発見には、利用明細の定期的な確認が最も効果的です。
月に1回ではなく、週に1回程度はチェックする習慣をつけましょう。
スマートフォンアプリを使えば、いつでも簡単に確認できます。
利用通知を設定する
多くのカード会社では、カードを利用するたびにプッシュ通知やメールを受け取る設定ができます。
利用通知を設定しておけば、身に覚えのない利用があってもすぐに気づくことができます。
不審なサイトでカード情報を入力しない
フィッシング詐欺やネットショッピング詐欺を防ぐために、以下のポイントに注意してください。
- URLが「https://」で始まっているか確認する(ただし「https://」だけで安全とは限りません。公式アプリやブックマーク経由でアクセスすることを習慣にしましょう)
- 不自然な日本語や誤字脱字がないか確認する
- 極端に安い価格や「本日限り」などの煽り文句に注意する
- メールやSMSに記載されたリンクは安易にクリックしない
暗証番号を適切に管理する
暗証番号は本人しか知らないはずという前提で、暗証番号を使った取引は補償対象外となることがあります。
以下のポイントに注意してください。
- 暗証番号は絶対に他人に教えない
- 生年月日や電話番号など、推測されやすい番号は避ける
- 暗証番号をメモして持ち歩かない
- 入力時は周囲に見られないように注意する
海外旅行前にやっておくこと
海外では不正利用のリスクが高まるため、出発前に以下の準備をしておきましょう。
- カード会社に渡航先・期間を事前に連絡する
カード会社は不正利用を検知するために、普段と異なる利用パターンをセキュリティロックすることがあります。
旅行先と期間を事前に伝えておくことで、本人利用なのにカードが止められるトラブルを防げます。 - 海外用の緊急連絡先を控える
カード会社の海外用緊急電話番号(コレクトコール番号)を、スマートフォンとは別にメモしておきましょう。
カードやスマートフォンを盗まれても連絡できるようにしておくことが大切です。 - カードを2枚以上持っていく
1枚が使えなくなっても対応できるよう、異なる国際ブランド(Visa・Mastercard・JCBなど)のカードを複数枚持参しましょう。 - 利用通知のプッシュ通知を有効にする
海外滞在中も、スマートフォンでリアルタイムに利用通知を受け取れるようにしておきましょう。
海外でのスキミングに注意する
海外ではスキミング(カード情報を不正に読み取る犯罪)のリスクが高まります。
特に以下の場面では注意が必要です。
- ATMを利用するとき
カード挿入口に不自然な出っ張りがないか確認してください。怪しいと感じたら、そのATMの利用はやめましょう。ショッピングモール内や銀行併設のATMなど、人通りが多く管理された場所のATMを選んでください。 - 店舗やレストランで支払うとき
カードを店員に渡したまま目を離さないようにしましょう。カードを持って別の場所に行こうとする場合は、カード払いを断って現金で支払うことも検討してください。 - 暗証番号を入力するとき
入力時は必ず空いている手で覆い、周囲から見えないようにしてください。海外ではATMに小型カメラが仕掛けられているケースもあります。
6-2. セキュリティの高いカードを選ぶ
カード自体のセキュリティも重要です。
ナンバーレスカード
券面にカード番号やセキュリティコードが記載されていないカードです。
店舗での支払い時に、第三者にカード情報を見られるリスクが減ります。
カード番号はスマートフォンアプリで確認できます。
3Dセキュア(本人認証サービス)対応
ネットショッピングでの決済時に、追加の本人認証を行うサービスです。
2025年3月に改訂されたクレジットカード・セキュリティガイドラインにより、EC事業者への3Dセキュア導入が推進されています。
3Dセキュアに対応したカードを利用し、設定を有効にしておくことで、不正利用のリスクを減らすことができます。
7. よくある質問(Q&A)
クレジットカードの不正利用に関するよくある質問にお答えします。
Q1. 不正利用されたらまず何をすればいい?
A. すぐにカード会社に連絡して、カードの利用停止を依頼してください。
カード裏面に記載されている電話番号に連絡するか、スマートフォンアプリやWebサイトから手続きを行います。
電話が繋がりにくい場合もありますが、根気よく連絡を続けてください。
警察への届出よりも、カード会社への連絡を優先してください。
Q2. 補償されないケースはある?
A. はい、以下のケースでは補償されない可能性があります。
- 暗証番号が使われた取引
- 家族による利用
- 本人の重大な過失(暗証番号を教えた、推測されやすい暗証番号を設定したなど)
- 補償期間(多くの場合60日)を過ぎている
- カード会社の調査に協力しない
Q3. 警察に被害届を出す必要はある?
A. すべてのケースで必要というわけではありません。
カードを紛失・盗難した場合は、遺失届や被害届の提出が必要です。
カード情報だけが悪用された場合は、カード会社から求められない限り、警察への届出は必須ではないことが多いです。
まずはカード会社への連絡を優先してください。
Q4. 調査にはどのくらいかかる?
A. 通常1週間〜数ヶ月程度です。
カード会社や調査内容によって異なります。
シンプルな不正利用であれば1週間程度で結果が出ることもありますが、海外での利用や複数の取引が絡むケースでは数ヶ月かかることもあります。
調査中に引き落とし日が来た場合、不正利用分も一旦引き落とされることがありますが、調査の結果不正利用と認められれば返金されます。
Q5. 暗証番号を使われたら補償されない?
A. 多くのカード会社では、暗証番号を使った取引は補償対象外です。
暗証番号は本人しか知らないはずという前提があるためです。
ただし、暗証番号の管理に過失がなかったことが証明できれば、補償される可能性もあります。
暗証番号は絶対に他人に教えず、推測されやすい番号(生年月日など)は避けてください。
Q6. 再発行までカードが使えない?
A. はい、新しいカードが届くまで使えません。
再発行には通常1週間〜2週間程度かかります。
その間は、現金や別のカード、スマートフォン決済などで対応してください。
また、カード番号が変わるため、自動引き落としやサブスクリプションの支払い設定を変更する必要があります。
変更を忘れると、サービスが停止したり延滞扱いになったりする可能性があるため、新しいカードが届いたら早めに手続きを行いましょう。
Q7. 海外でカードを盗まれたらどうすればいい?
A. まずカード会社に連絡して利用停止し、次に現地の警察でポリスレポートを取得してください。
海外用のコレクトコール番号や、国際ブランド(Visa・JCBなど)の緊急サービスダイヤルに連絡すれば、24時間・日本語で対応してもらえます。
現地警察で発行されるポリスレポート(紛失・盗難証明書)は、帰国後の補償申請に必要になることが多いため、必ず取得してください。
旅行中に別のカードがない場合は、緊急カード(仮カード)の発行をカード会社に依頼できることもあります。
Q8. 海外にいる間に(国内から)不正利用されたら?
A. 基本的な対応は国内と同じですが、連絡方法とタイミングに注意が必要です。
海外からカード会社に電話する場合は、コレクトコール番号を利用するか、スマートフォンアプリからカードを利用停止してください。
海外滞在中はカード会社からの郵便物を確認できないため、不正利用の発見が遅れやすく、補償期限(多くの場合60日)を過ぎてしまうリスクがあります。
利用通知のプッシュ通知設定と、利用明細アプリでのこまめなチェックが特に重要です。
8. まとめ
クレジットカードの不正利用に遭っても、正しく対処すれば補償を受けられます。
最後に、この手続ガイドの重要なポイントをおさらいしましょう。
不正利用に気づいたら
- まずカード会社に連絡して利用停止を依頼する
- 不正利用の調査・補償を申請する
- 必要に応じて警察に届け出る(紛失・盗難の場合)
補償を受けるために
- 60日以内にカード会社へ連絡する
- 暗証番号が使われた取引は補償対象外になることが多い
- カード会社の調査には正直に協力する
再発行後の対応
- 新しいカードが届くまで1〜2週間かかる
- 自動引き落としやサブスクリプションの支払い設定を変更する
日頃からできる対策
- 利用明細を週1回程度確認する
- 利用通知を設定する
- 不審なサイトでカード情報を入力しない
- 暗証番号は推測されにくいものに設定し、他人に教えない
不正利用は誰にでも起こりうるトラブルです。
万が一のときに慌てず対処できるよう、この手続ガイドをぜひブックマークしておいてください。
