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子どもの国民年金は親が払うとお得!控除の申請手順を解説

子どもの国民年金は親が払うとお得!控除の申請手順を解説
最終更新:2026年5月1日

「20歳になった子どもに国民年金の納付書が届いたけど、学生のうちはどうすればいいの?」
「学生納付特例と親が払うの、どっちがお得なの?」
——こうした疑問を持つ親御さんは多いのではないでしょうか。

実は、子どもの国民年金保険料を親が代わりに支払うと、社会保険料控除として親の所得から全額差し引くことができ、所得税と住民税の節税につながります。

この手続きガイドでは、親が払うメリットや具体的な節税額のシミュレーション、学生納付特例との比較、年末調整での申請手順までをわかりやすく解説します。

20歳になったら国民年金の保険料はどうする?

日本に住む人は、20歳になると国民年金(第1号被保険者)の加入義務が発生します。

大学生であっても例外ではなく、20歳の誕生日の前日が属する月から保険料の納付が必要です。

2026年度(令和8年度)の保険料

2026年度(令和8年度)の国民年金保険料は月額17,920円(年額215,040円)です。

前年度の月額17,510円から410円の値上がりとなりました。

なお、2027年度(令和9年度)は月額18,290円(年額219,480円)とさらに増額が決まっています。

3つの選択肢

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20歳になった子どもの国民年金保険料について、主に3つの選択肢があります。

  1. 子ども自身が払う
    アルバイト収入などから毎月17,920円を支払います。
  2. 学生納付特例制度を利用する
    申請すれば在学中の保険料納付が猶予されます。ただし、猶予であって免除ではないため、将来の年金額には反映されません。
  3. 親が代わりに支払う
    親が支払った保険料は、親の「社会保険料控除」の対象となり、節税効果が得られます。
「未納」だけは絶対に避けましょう

学生納付特例の申請もせず、保険料も納めない「未納」状態は非常にリスクが高いです。
未納期間中に事故や病気で障害を負った場合、障害基礎年金を受け取れなくなる可能性があります。
親が払うか学生納付特例を使うか迷っている間も、まずは学生納付特例の申請だけでも済ませておくと安心です。

親が払うと節税になる仕組み(社会保険料控除)

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社会保険料控除とは

社会保険料控除は、1年間に支払った社会保険料(国民年金保険料、健康保険料など)の全額を所得から差し引ける制度です。

生命保険料控除のような上限額はなく、支払った分がすべて控除対象になるのが大きな特徴です。

「生計を一にする」家族なら控除できる

社会保険料控除は、自分の分だけでなく「生計を一にする」家族の保険料を支払った場合にも適用されます。

「生計を一にする」とは、生活費や家計を共にしていることをいいます。

  • 同居して同じ生活費で暮らしている場合はもちろん対象
  • 子どもが進学のためにひとり暮らしをしていても、親が生活費や学費を仕送りしていれば対象
扶養に入れていなくてもOK

社会保険料控除は、税法上の扶養に入れているかどうかに関係なく適用されます。
「子どものアルバイト収入が扶養の範囲を超えている」場合でも、親が保険料を支払っていれば控除を受けられます。

贈与税はかからない

「親が子どもの保険料を払ったら贈与税がかかるのでは?」と心配される方もいますが、贈与税はかかりません

扶養義務者が生活費や教育費として負担する金額は、贈与税の対象外です。

国民年金保険料の支払いも、生活に関する費用として扱われるため、贈与税を気にする必要はありません。

いくら節税できる?所得税率別シミュレーション

親が子どもの国民年金保険料(年額215,040円)を支払った場合の節税額は、親の課税所得(所得税率)によって異なります。

課税所得別の節税額の目安

以下の表は、2026年度の保険料(年額215,040円)を1年分支払った場合の概算です。

年収の目安課税所得所得税率住民税率合計税率年間の節税額
〜400万円〜195万円5%10%15%約32,000円
400万〜650万円195万〜330万円10%10%20%約43,000円
650万〜1,100万円330万〜695万円20%10%30%約64,500円
1,100万〜1,500万円695万〜900万円23%10%33%約71,000円
1,500万円〜900万〜1,800万円33%10%43%約92,500円

※課税所得とは、年収から給与所得控除・社会保険料・基礎控除などを差し引いた金額です。 給与所得者の場合、課税所得は年収のおおむね5〜6割程度が目安です(例: 年収600万円 → 課税所得はおよそ250万〜300万円前後)。

所得が高いほど所得税率が上がる累進課税の仕組みにより、高所得の親ほど節税効果が大きくなります。

共働き家庭の場合は、年収が高い方の親が支払って控除を受けるとより効果的です。

節税額をシミュレーションしてみよう

以下のシミュレーターに年収と支払った月数を入力すると、おおよその節税額を計算できます。

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学生納付特例とどちらがお得?比較表

20歳になった大学生の子どもの国民年金について、「親が払う」か「学生納付特例を使う」かで迷う方は多いです。

それぞれのメリット・デメリットを比較してみましょう。

学生納付特例制度のおさらい

学生納付特例は、学生本人の前年所得が一定以下(目安として128万円以下)の場合に、保険料の納付が猶予される制度です。

ただし「猶予」であって「免除」ではないため、猶予期間中の保険料を追納しなければ、将来受け取れる老齢基礎年金の額が減ります。

比較表

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項目親が払う学生納付特例
保険料の支払い親が在学中に支払う卒業後に本人が追納(任意)
将来の年金額満額に反映される追納しないと減額される
節税効果親の社会保険料控除(全額)追納時に本人の控除
追納の加算額なし3年度目以降は加算額が上乗せ
障害基礎年金保険料納付済みで受給可能猶予期間も受給資格に算入
付加年金の加入可能猶予期間中は不可

どちらがお得?

親に経済的な余裕がある場合は「親が払う」方がお得になるケースが多いです。

その理由は以下のとおりです。

  • 即座に節税効果が得られる(年収500万円の親なら年間約4〜6万円)
  • 子どもの将来の年金額が満額で確保される
  • 学生納付特例の追納率は約10%にとどまり、多くの人が追納せずに年金額が減っている
  • 追納する場合、3年度目以降は加算額が上乗せされるため、支払い総額が増える

一方、親の経済的な負担が大きい場合は、学生納付特例を利用して、子どもが就職後に自分で追納するのも一つの方法です。

付加年金も一緒に納付するとさらにお得

親が保険料を払う場合、付加年金(月額400円)にも加入できます。
付加年金を納付すると、将来の老齢基礎年金に「納付月数 × 200円」が上乗せされ、わずか2年で元が取れる仕組みです。
月額18,320円(17,920円 + 400円)で子どもの将来の年金額をさらに増やせます。

お得な支払い方法 - 前納・クレジットカード

国民年金保険料は、まとめて前払い(前納)することで割引を受けられます。

どうせ払うなら、少しでもお得な方法を選びましょう。

前納割引額の比較(2026年度)

納付書・QRコード・クレジットカード払い

前納期間納付額割引額割引率
毎月払い17,920円/月なし
6ヶ月前納106,650円870円0.8%
1年前納211,220円3,820円1.8%
2年前納418,510円16,010円3.7%

口座振替

前納期間納付額割引額割引率
毎月払い(早割)17,860円/月60円/月0.3%
6ヶ月前納106,300円1,220円1.1%
1年前納210,530円4,510円2.1%
2年前納417,150円17,370円4.0%

口座振替の2年前納が最もお得で、2年間で17,370円(4.0%)の割引になります。

ただし、2年前納は初回に約42万円のまとまった支出が必要になるため、家計の状況に合わせて無理のない前納期間を選びましょう。

おすすめの支払い方法

  • 最も割引が大きい
    口座振替の2年前納(17,370円割引)
  • ポイント還元も含めてお得にしたい
    クレジットカード払いの2年前納(16,010円割引 + カードのポイント還元)
  • まとまったお金を用意しにくい
    口座振替の早割(月60円割引)でも節約になります
2年前納の申込方法

2年前納の納付書は、毎年4月に届く通常の納付書には同封されていません。
口座振替・クレジットカード払いで2年前納を希望する場合は、毎年2月末までに年金事務所に申し込む必要があります。
現金・QRコード払いの場合は、最寄りの年金事務所に連絡して2年前納用の納付書を取り寄せてください。

年末調整での申請手順(書き方を解説)

親が子どもの国民年金保険料を支払った場合、年末調整で社会保険料控除を申告します。

手続きは難しくありませんので、順番に見ていきましょう。

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必要な書類

  • 給与所得者の保険料控除申告書
    毎年10〜11月頃に勤務先から配付される年末調整の書類です。
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  • 社会保険料(国民年金保険料)控除証明書
    日本年金機構から届くハガキです。
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控除証明書はいつ届く?

控除証明書の届く時期は、保険料を納付した時期によって異なります。

納付した時期届く時期
1月〜9月に納付10月下旬〜11月上旬
10月〜12月に納付翌年1月下旬〜2月上旬

年末調整に間に合うように、1月〜9月分の控除証明書が10月下旬に届いたら大切に保管しておきましょう。

控除証明書を紛失した場合

紛失しても再発行が可能です。
ねんきんネットから電子データで再発行を申請するか、ねんきん加入者ダイヤル(0570-003-004)または最寄りの年金事務所に連絡してください。

記入の手順

「給与所得者の保険料控除申告書」の社会保険料控除の欄に、以下のように記入します。

  1. 「社会保険の種類」欄
    「国民年金」と記入します。
  2. 「保険料支払先の名称」欄
    「日本年金機構」と記入します。
  3. 「保険料を負担することになっている人」の氏名・続柄欄
    子どもの名前と続柄(「子」や「長男」「長女」など)を記入します。
  4. 「あなたが本年中に支払った保険料の金額」欄
    控除証明書に記載された金額を記入します。
  5. 「合計」欄
    他に申告する社会保険料があればそれらと合算した金額を記入します。

記入が終わったら、控除証明書(または領収証書)を申告書の裏面に貼付して勤務先に提出します。

記入時の注意点
  • 「保険料を負担することになっている人の氏名」は子どもの名前です(自分の名前ではありません)
  • 給与天引きされている自分の社会保険料は記載不要です(すでに控除済みのため)
  • 控除証明書に「見込額」が記載されている場合は、実際に支払った金額を記入してください

年末調整に間に合わなかった場合は確定申告で

10月〜12月に保険料を支払った場合、控除証明書が届くのは翌年1月下旬以降のため、年末調整には間に合いません。

その場合は、確定申告で社会保険料控除を申告できます。

確定申告での申告方法

  1. 確定申告書の「社会保険料控除」の欄に、自分の社会保険料と併せて子どもの国民年金保険料を記入します。
  2. 控除証明書(または領収証書)を添付して提出します。

確定申告の期限は原則として翌年の2月16日〜3月15日です。

国税庁の確定申告書等作成コーナーやe-Taxを使えば、自宅からオンラインで手続きできます。

2年前納した場合の控除の分け方

2年分の保険料を前納した場合、社会保険料控除の申告方法は2通りから選べます。

  • 一括で控除する
    支払った年にまとめて全額を控除します。1年で大きな控除を受けたい場合に向いています。
  • 各年に分割して控除する(按分)
    前納した保険料を各年の保険料に対応する分に按分して、それぞれの年で控除します。
どちらを選ぶとお得?

所得税率が年によって変わらないなら、節税額の合計はどちらも同じです。
ただし、年によって収入に大きな差がある場合は、所得税率が高い年に多く控除した方がお得になることがあります。

よくある質問(FAQ)

Q. 社会人の子どもの国民年金保険料を親が払っても控除できますか?

A. はい、「生計を一にする」子どもであれば控除できます。

子どもが社会人であっても、同居していたり、親が生活費を援助していたりする場合は「生計を一にする」と認められます。

学生時代に学生納付特例を利用していた分の追納を親が支払った場合も、親の社会保険料控除として申告可能です。

Q. 共働きの場合、夫婦どちらが払うとお得ですか?

A. 年収(所得税率)が高い方が払った方がお得です。

所得税は累進課税のため、税率が高い方が支払って控除を受けると、節税額が大きくなります。

たとえば、年額215,040円の保険料を支払った場合、所得税率10%の人なら節税額は約43,000円ですが、所得税率20%の人なら約64,500円になります。

Q. PayPayなどのキャッシュレス決済で払った場合、証明書はどうなりますか?

A. 控除証明書は支払い方法に関係なく届きます。

日本年金機構が保険料の納付を確認した上で控除証明書を発行するため、PayPayやクレジットカードなどキャッシュレスで支払った場合でも、通常どおり控除証明書が届きます。

支払い方法ごとに別途証明書を用意する必要はありません。

Q. 子どもが年の途中で就職した場合はどうなりますか?

A. 就職前に親が支払った分は、親の控除対象になります。

子どもが就職して厚生年金に加入した月以降は、国民年金保険料の納付は不要になります。

就職前の月までに親が支払った保険料は、その年の年末調整(または確定申告)で親の社会保険料控除として申告できます。

Q. 2年前納した保険料は一括控除と年割りのどちらがお得ですか?

A. 基本的にはどちらでも節税額の合計は同じです。

2年間で所得税率が変わらなければ、節税額の合計は変わりません。

ただし、「今年は収入が多いが来年は育休で収入が減る」など年収に大きな差がある場合は、税率が高い年に一括控除した方がお得になることがあります。

まとめ

子どもの国民年金保険料を親が支払うことで、社会保険料控除による節税効果が得られ、子どもの将来の年金額も確保できます。

最後に、この手続きガイドのポイントをチェックリストにまとめます。

  • 20歳になった子どもの国民年金は「未納」にしない(学生納付特例の申請 or 親が払う)
  • 親が払えば社会保険料控除で年間4〜9万円程度の節税に
  • 前納(まとめ払い)で割引を受ける(口座振替2年前納が最大4.0%割引)
  • 年末調整の「保険料控除申告書」に記入し、控除証明書を添付して提出
  • 年末調整に間に合わなかった分は確定申告で申告
  • 共働き家庭は年収が高い方が支払って控除を受けるとお得

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