年金証書をなくしたときの再発行(再交付)手続きガイド
年金証書をなくしてしまって、どうすればいいか困っていませんか?
郵便局で年金を受け取っているのに年金証書が見つからない、引っ越しの際になくしてしまったかもしれない
——そんな不安を抱えている方もいらっしゃるでしょう。
でも、安心してください。年金証書は再発行できます。
この手続ガイドでは、年金証書の再発行手続きについて、窓口・郵送・電話の3つの申請方法を詳しく解説します。
必要な書類、所要期間、基礎年金番号がわからない場合の対処法まで、わかりやすくご説明します。
また、「年金手帳」と「年金証書」の違いや、年金手帳が令和4年に廃止されたことなど、混同しやすい情報も整理してお伝えします。
まずは落ち着いて、この手続ガイドを読みながら、ご自身に合った方法で手続きを進めていきましょう。
1. 年金証書とは?なぜ重要なのか
再発行の手続きに入る前に、年金証書とは何か、なぜ重要なのかを確認しておきましょう。
1-1. 年金証書の役割
年金証書は、年金の受給権が発生したことを証明する大切な書類です。
年金の請求手続きをした後、日本年金機構から送付されます。
年金証書には、以下のような情報が記載されています。
年金証書に記載されている主な内容:
- 年金の種類(老齢基礎年金、老齢厚生年金など)
- 年金コード
- 基礎年金番号
- 氏名
- 生年月日
- 支給開始年月
年金額は「年金証書」ではなく、一緒に届く「年金決定通知書」に記載されています。
両者は同じ用紙に一体型で印刷されているため混同されやすいですが、別の書類です。
基礎年金番号は、国民年金や厚生年金を通じて一人に一つ付番される10桁の番号(例: 1234-567890)で、年金記録を管理するために使われています。
1-2. 年金証書が必要な場面
年金証書は、以下のような場面で必要になります。
年金証書が必要なとき:
-
郵便局窓口で年金を現金で受け取るとき
年金証書と支払月ごとに送られてくる「年金送金通知書」を提示しないと、年金を受け取れません。 -
年金受取口座を変更するとき
金融機関で手続きをする際、年金証書の提示を求められることがあります。 -
各種年金手続きをするとき
年金事務所で手続きをする際、本人確認や年金番号の確認のために必要です。 -
本人確認書類として
公的な身分証明書として使用できる場合もあります。
特に、郵便局窓口で年金を現金受取している方にとっては、年金証書は必須の書類です。
1-3. 年金証書・年金決定通知書の見方
年金の受給が決まると、「年金証書」と「年金決定通知書」が届きます。
この2つは同じ用紙に一体型で印刷されていますが、記載内容が異なる別の書類です。
ここでは、それぞれの記載項目と見方を解説します。
年金証書と年金決定通知書の違い
| 書類 | 記載されている内容 |
|---|---|
| 年金証書 | 年金の種類、基礎年金番号、年金コード、氏名、生年月日、支給開始年月 |
| 年金決定通知書 | 年金額、加入期間、平均標準報酬額、加給年金額対象者の内訳 |
年金額は「年金証書」ではなく「年金決定通知書」に記載されています。
年金証書の主な記載項目
| 項目 | 内容 | 確認すべきポイント |
|---|---|---|
| ①基礎年金番号 | 10桁の番号(例:1234-567890) | すべての年金手続きで使用します |
| ②年金コード | 年金の種類を表す4桁の番号 | 老齢基礎年金は1150、老齢厚生年金は1350など |
| ③受給権を取得した年月 | 年金を受け取る権利が発生した日 | 通常は65歳の誕生日の前日 |
年金決定通知書の主な記載項目
| 項目 | 内容 | 確認すべきポイント |
|---|---|---|
| ④支給開始年月 | 年金の支給が始まる年月 | 実際の振込開始時期を確認できます |
| ⑤年金額 | 年間の年金支給額 | 年額で記載されています(月額ではありません) |
| ⑥加入期間 | 年金制度に加入していた期間 | 国民年金・厚生年金それぞれの期間 |
| ⑦平均標準報酬額 | 厚生年金の計算基礎となる報酬額 | 年金額の計算に使用されています |
年金額は「年額」で表示
年金決定通知書に記載されている年金額は年額(1年分)です。
月額を知りたい場合は、年金額を12で割って計算してください。
例: 年金額 1,800,000円 → 月額 150,000円(1,800,000÷12)
実際の振込額は、2か月分がまとめて振り込まれるため、この例では約300,000円(税金・保険料控除前)となります。
障害年金・遺族年金の年金証書
老齢年金だけでなく、障害年金や遺族年金を受給している方にも年金証書が発行されます。
障害年金の年金証書には以下も記載:
- 障害の等級(1級、2級、3級)
- 次回診査年月(有期認定の場合)
障害年金の年金証書は、障害者手帳の申請・更新時に診断書の代わりとして使用できる場合があります。
詳しくはお住まいの自治体にお問い合わせください。
1-4. 年金証書と年金手帳の違い
「年金証書と年金手帳は同じもの?」と疑問に思う方もいらっしゃるかもしれませんが、この2つはまったく別の書類です。
年金証書と年金手帳の比較
| 項目 | 年金証書 | 年金手帳 |
|---|---|---|
| 対象者 | 年金受給者 | 年金加入者(令和4年3月まで) |
| 役割 | 年金受給権の証明 | 基礎年金番号の確認 |
| 発行タイミング | 年金受給開始時 | 年金加入時 |
| 現在の状況 | 引き続き使用 | 令和4年4月に廃止 |
| 代替書類 | - | 基礎年金番号通知書 |
年金手帳は廃止されました
年金手帳は令和4年(2022年)4月1日に廃止されました。
廃止後は、新たに年金に加入する方には「基礎年金番号通知書」が発行されます。
ただし、すでに年金手帳をお持ちの方は、引き続きその年金手帳を使用できます。
基礎年金番号通知書とは:
- 年金加入者に送付される書類
- 基礎年金番号を確認するための書類
- 年金手帳の代わりとなるもの
こんな方は要注意
-
「年金手帳をなくした」と思っている方
→ 実は年金証書をなくしている可能性があります。まず、どちらの書類をなくしたのか確認しましょう。 -
年金手帳の再発行を希望する方
→ 年金手帳は廃止されたため、新たな発行はありません。基礎年金番号通知書の再発行となります。
この手続ガイドは「年金証書」をなくした場合の手続きを解説しています。
年金手帳(基礎年金番号通知書)をなくした場合の手続きは「 年金手帳を紛失したら?番号確認と対処法 」で詳細を解説しています。
2. 年金証書をなくしたら、まず確認すべきこと
年金証書をなくしたことに気づいたら、慌てずに、まず以下の3つを確認しましょう。
2-1. 本当に年金証書が必要か確認する
年金証書がすぐに必要かどうかで、手続きの緊急度が変わります。
すぐに必要なケース
以下に当てはまる場合は、早めに再発行手続きをしましょう。
- 郵便局窓口で年金を現金受取している
- 年金受取口座を変更したい
- 年金に関する手続きをする予定がある
- 本人確認書類として使用したい
特に、郵便局窓口で年金を現金受取している方は、年金証書がないと年金を受け取れません。
次の支給日までに再発行手続きを済ませる必要があります。
すぐには不要なケース
以下のような場合は、急いで再発行する必要はありません。
- 銀行口座に自動振込で年金を受け取っている
- 特に年金関連の手続きをする予定がない
ただし、いざというときに困らないよう、時間のあるときに再発行しておくことをおすすめします。
2-2. 基礎年金番号を確認できるか確認する
年金証書の再発行手続きには、基礎年金番号があるとスムーズです。
年金証書をなくしても、他の書類で基礎年金番号を確認できる場合があります。
以下の書類をお持ちでないか、探してみましょう。
基礎年金番号を確認できる書類
優先順位が高い順に確認:
-
ねんきん定期便
毎年誕生月に日本年金機構から送られてくるハガキまたは封書です。
基礎年金番号が記載されています。 -
年金振込通知書・年金額改定通知書
年金受給者の方に送付される通知書です。
基礎年金番号が記載されています。 -
年金手帳(令和4年3月以前に発行)
青色または橙色の手帳です。
表紙に基礎年金番号が記載されています。 -
基礎年金番号通知書(令和4年4月以降に発行)
年金加入時に送付される書類です。 -
ねんきんネット
マイナポータルと連携していれば、オンラインで確認できます。 -
マイナポータル
マイナンバーカードを使ってログインすると、基礎年金番号を確認できます。
基礎年金番号が全くわからない場合
上記の書類がすべて手元にない場合でも、心配いりません。
以下の方法で基礎年金番号を調べることができます。
詳しくは「4. 基礎年金番号がわからない場合の対処法」をご覧ください。
- 年金事務所で照会
- ねんきんダイヤルで問い合わせ
- マイナポータルで確認
2-3. 念のため家の中を探す
再発行手続きを始める前に、もう一度、年金証書が本当に見つからないか確認しましょう。
年金証書がよくある場所
- 重要書類を保管している場所(金庫、引き出し、書類ケースなど)
- 年金関連の書類をまとめているファイル
- 通帳や保険証、印鑑と一緒に保管している場所
- 以前住んでいた家に置いたまま
- 家族が保管している可能性
特に、家族と同居している場合は、家族が保管していることもあります。一度確認してみましょう。
それでも見つからない場合は、次のステップに進み、再発行手続きを行います。
3. 年金証書の再発行(再交付)手続き【3つの方法】
年金証書の再発行(再交付)には、窓口申請、郵送申請、電話申請(書類取り寄せ)の3つの方法があります。
ご自身の状況に合わせて、最適な方法を選びましょう。
3つの申請方法の比較
| 申請方法 | 所要期間 | メリット | こんな人におすすめ |
|---|---|---|---|
| 窓口申請 | 即日〜数日 | 即日発行の可能性がある/その場で相談できる | 急いでいる人/近くに年金事務所がある人 |
| 郵送申請 | 1〜2週間 | 自宅で手続き完結 | 外出が難しい人/時間に余裕がある人 |
| 電話申請 | 5営業日程度 | 簡単/書類を郵送してもらえる | 書類をダウンロードできない人 |
選び方のポイント
- 急いでいる
→ 窓口申請 - 外出が難しい
→ 郵送申請または電話申請 - わからないことが多い
→ 窓口申請(相談しながら手続きできる) - プリンターがない
→ 電話申請(書類を郵送してもらえる)
それでは、それぞれの方法を詳しく見ていきましょう。
【方法1】窓口での申請
年金事務所または街角の年金相談センターの窓口で、直接申請する方法です。
申請先
年金事務所または街角の年金相談センター
お住まいの地域の年金事務所は、以下から検索できます。
または、日本年金機構の公式サイトからも検索できます。
注意点
- 予約優先制の年金事務所もあるため、事前に電話で確認することをおすすめします。
- 受付時間: 平日8:30〜17:15(年金事務所により異なる場合があります)
- 混雑する時期: 月曜日、祝日明け、3月〜4月(年度末・年度初め)
必要な持ち物
本人が申請する場合:
-
本人確認書類(以下のいずれか)
- マイナンバーカード
- 運転免許証
- パスポート
- 健康保険証(写真なしの場合は2点必要)
-
基礎年金番号がわかる書類(あれば)
- ねんきん定期便
- 年金振込通知書
- 年金手帳
- 基礎年金番号通知書
代理人が申請する場合:
- 本人の委任状
- 本人の基礎年金番号がわかる書類
- 代理人の本人確認書類(マイナンバーカード、運転免許証など)
委任状について
委任状は、日本年金機構の公式サイトからダウンロードできます。
委任状には、以下の項目を記入する必要があります。
- 委任者(本人)の氏名、生年月日、住所、基礎年金番号
- 代理人の氏名、生年月日、住所
- 委任する内容(「年金証書の再交付申請」)
- 委任者の署名または記名押印
手続きの流れ
-
年金事務所に到着
受付で「年金証書の再発行をお願いしたい」と伝えます。 -
申請書の記入
窓口に備え付けの「年金証書再交付申請書」に記入します。
記入方法がわからない場合は、窓口の職員に質問できます。 -
書類の提出
記入した申請書と本人確認書類を提出します。 -
交付
年金事務所によっては即日発行される場合もあります。
後日郵送の場合は、年金機構に登録されている住所に送付されます(数日〜1週間程度)。
窓口申請のメリット・デメリット
メリット
- その場で相談できる
- 即日発行される可能性がある
- わからないことをすぐに解決できる
- 住所変更など他の手続きも同時にできる
デメリット
- 平日のみ受付(一部の年金事務所は第2土曜日も営業)
- 混雑することがある
- 待ち時間が発生する可能性がある
- 年金事務所まで行く必要がある
【方法2】郵送での申請
申請書を郵送して再発行を依頼する方法です。
自宅で手続きが完結するため、外出が難しい方におすすめです。
申請書の入手方法
-
方法1: 日本年金機構のウェブサイトからダウンロード
年金証書・改定通知書・振込通知書 再交付申請書
こちらのページから申請書(PDFファイル)をダウンロードし、印刷して記入します。 -
方法2: ねんきんダイヤルに電話して郵送してもらう プリンターがない場合や、ダウンロードが難しい場合は、ねんきんダイヤルに電話して申請書を郵送してもらうこともできます。
詳しくは「【方法3】電話で申請書を取り寄せる」をご覧ください。
必要書類
- 年金証書再交付申請書(記入済み)
- 本人確認書類のコピー
- マイナンバーカード(両面)
- 運転免許証(両面)
- パスポート(顔写真ページ)
- 健康保険証(写真なしの場合は2点)
破損・汚損の場合
年金証書が破れたり汚れたりして使えなくなった場合は、元の年金証書も同封してください。
送付先
最寄りの年金事務所に郵送します。
または、日本年金機構の公式サイトから検索できます。
手続きの流れ
-
申請書をダウンロードして記入
プリンターがない場合は、コンビニエンスストアのマルチコピー機で印刷できます。 -
必要書類を同封
本人確認書類のコピーを同封します。
破損・汚損の場合は、元の年金証書も同封します。 -
年金事務所に郵送
普通郵便で送付できます。
心配な場合は、簡易書留で送ることをおすすめします。 -
再発行された年金証書が届く
年金機構に登録されている住所に郵送されます。
1〜2週間程度で到着します。
郵送申請のメリット・デメリット
メリット
- 自宅で手続きが完結する
- 窓口に行く時間がなくても可能
- 自分のペースで記入できる
デメリット
- 時間がかかる(1〜2週間)
- 記入ミスがあると再提出が必要
- その場で質問できない
【方法3】電話で申請書を取り寄せる
ねんきんダイヤルに電話して、申請書を郵送してもらう方法です。
プリンターがない方や、ダウンロードが難しい方におすすめです。
連絡先
ねんきんダイヤル
- 電話番号:
0570-05-1165- 050から始まる電話の場合:
03-6700-1165
- 050から始まる電話の場合:
- 受付時間:
- 月曜日 8:30〜19:00
- 火〜金曜日 8:30〜17:15
- 第2土曜日 9:30〜16:00
- 休業日:
日曜日、祝日、年末年始(12/29〜1/3)
- 月曜日(祝日の場合は翌営業日)は混雑します
- 一般固定電話からは市内通話料金
- 携帯電話等からは通常の通話料金がかかります
手続きの流れ
-
ねんきんダイヤルに電話
「年金証書の再交付申請書を郵送してほしい」と伝えます。 -
本人確認
オペレーターから以下の情報を聞かれます。- 基礎年金番号
- 氏名
- 生年月日
- 住所
- 電話番号
-
申請書が郵送される
数日で登録住所に申請書が送付されます。 -
申請書に記入して返送
申請書に記入し、本人確認書類のコピーを同封して年金事務所に郵送します。 -
再発行された年金証書が届く
5営業日程度で登録住所に送付されます。
電話申請のメリット・デメリット
- メリット:
- 書類をダウンロードする手間がない
- プリンターがなくても可能
- 電話で基本的な質問ができる
- デメリット:
- 電話がつながりにくい時間帯がある
- 郵送申請と同様に時間がかかる
4. 基礎年金番号がわからない場合の対処法
「年金証書をなくして、基礎年金番号もわからない…」という方もご安心ください。
基礎年金番号を調べる方法はいくつかあります。
4-1. 基礎年金番号とは
基礎年金番号は、国民年金・厚生年金を通じて一人に一つ付番される10桁の番号です。
例: 1234-567890
この番号は、年金記録を管理するために使われており、年金に関する各種手続きで必要になります。
4-2. 基礎年金番号を調べる方法
基礎年金番号を調べるには、以下の4つの方法があります。
方法1: マイナポータルで確認
マイナンバーカードをお持ちの方は、マイナポータルから基礎年金番号を確認できます。
手順
- マイナポータルにアクセス
- マイナンバーカードでログイン(ICカードリーダーまたはスマホが必要)
- 「年金記録・見込額を見る(ねんきんネット)」を選択
- 基礎年金番号が表示されます
必要なもの
- マイナンバーカード
- ICカードリーダー(またはスマートフォン)
メリット
- 24時間いつでも確認できる
- 自宅で完結する
方法2: ねんきんネットで確認
ねんきんネットにすでに登録している方は、ログインして基礎年金番号を確認できます。
手順
- ねんきんネットにログイン
- 「年金記録の一覧表示」で確認
注意点
- ねんきんネットの新規登録には基礎年金番号が必要
- すでに登録している場合のみ有効
- マイナポータルと連携していれば、基礎年金番号なしでログイン可能
方法3: 年金事務所で照会
年金事務所の窓口で、基礎年金番号を教えてもらうことができます。
必要なもの
- 本人確認書類(マイナンバーカード、運転免許証など)
手順
- 最寄りの年金事務所に行く
- 「基礎年金番号を教えてほしい」と伝える
- 本人確認後、番号を教えてもらえる
-
メリット:
- 確実に番号を教えてもらえる
- その場で年金証書の再発行手続きもできる
-
デメリット:
- 窓口に行く必要がある
- 平日のみ受付
方法4: ねんきんダイヤルで照会
ねんきんダイヤルに電話して、基礎年金番号を教えてもらうこともできます。
電話番号: 0570-05-1165
本人確認に必要な情報
- 氏名
- 生年月日
- 住所
- 電話番号
注意点
- セキュリティ上、電話では番号の一部のみ教えてもらえる場合があります
- 詳細な照会は、年金事務所での対面が必要な場合があります
4-3. 年金記録の確認も忘れずに
基礎年金番号がわかったら、この機会に年金記録を確認することをおすすめします。
ねんきんネットにログインすると、以下の情報を確認できます。
- 年金記録に漏れや誤りがないか
- 将来受け取れる年金額の見込み
- これまでの加入期間
年金記録に誤りがあった場合は、年金事務所で訂正の手続きができます。
5. 再発行できないケース・注意点
年金証書の再発行にはいくつかの注意点があります。
以下のケースに該当する場合は、再発行できない、または特別な対応が必要になります。
5-1. 再発行できないケース
1. 年金担保融資を受けている方
年金担保貸付制度を利用して借入がある場合は、年金証書の再発行ができません。
年金担保貸付制度について:
- 福祉医療機構が実施していた制度
- 令和4年3月末で新規申込受付を終了
- 既存の借入がある場合は、返済完了後に再発行可能
もし借入がある場合は、返済が完了してから再発行手続きを行ってください。
2. 亡くなられた方の年金証書
死亡した方の年金証書は再発行できません。
ご家族が亡くなった場合、未支給年金の請求や「 遺族年金の申請手続き - いくらもらえる?条件・必要書類も解説 」の手続きが必要になりますが、これらは年金証書の再発行(再交付)とは別の手続きです。
年金証書が見つからない場合の死亡届・未支給年金請求
「故人の年金証書が見つからない」という方もご安心ください。
年金証書がなくても、死亡届の提出や未支給年金の請求は可能です。
年金証書が見つからない場合の対応:
- 届出書の紛失事由欄に「紛失」または「見当たらない」と記入
- 基礎年金番号がわかる書類(ねんきん定期便など)があれば持参
- 基礎年金番号もわからない場合は、亡くなった方の戸籍謄本・住民票で確認可能
故人が生前に年金証書を破棄していた場合も、紛失事由書に「生前に破棄」と記載すれば問題ありません。
遺族の方が受けられる可能性がある年金
亡くなった方の年金証書そのものは再発行(再交付)できませんが、ご遺族は未支給年金や遺族年金を受け取れる場合があります。
これらの手続きについては、年金証書の有無にかかわらず進めることができますので、お近くの年金事務所にご相談ください。
未支給年金の請求に必要な書類
年金受給者が亡くなった場合、亡くなった月までの未払いの年金(未支給年金)を遺族が請求できます。
未支給年金請求に必要な主な書類:
- 未支給年金請求書
- 亡くなった方の年金証書(見つからない場合は紛失事由を記入)
- 亡くなった方と請求者の続柄がわかる戸籍謄本
- 亡くなった方の住民票除票
- 請求者の世帯全員の住民票
- 受取先金融機関の通帳(コピー可)
詳しい情報:
5-2. 再交付時の注意点
送付先について
再発行された年金証書は、年金機構に登録されている住所に郵送されます。
住所変更がある場合
引っ越しなどで住所が変わっている場合は、先に住所変更の手続きを行ってください。
住所変更は、年金事務所の窓口または郵送で手続きできます。
詳しくは日本年金機構の公式サイトをご覧ください。
本人以外への交付を希望する場合
原則として、年金証書は本人の登録住所に郵送されます。
本人以外への交付を希望する場合は、委任状を持参して年金事務所の窓口で手続きしてください。
破損・汚損の場合
年金証書が破れたり汚れたりして使えなくなった場合、再発行手続きの際に元の年金証書を回収します。
郵送で申請する場合は、元の年金証書も同封してください。
即日発行について
窓口で申請しても、必ずしも即日発行されるとは限りません。
年金事務所の状況によっては、後日郵送になることもあります。
急ぐ場合は、事前に年金事務所に電話で確認することをおすすめします。
6. ねんきんネットの活用
年金証書の再発行とは直接関係ありませんが、この機会に「ねんきんネット」についても知っておくと便利です。
6-1. ねんきんネットとは
ねんきんネットは、日本年金機構が提供する無料のオンラインサービスです。
いつでもどこでも、パソコンやスマートフォンから自分の年金記録を確認できます。
6-2. ねんきんネットでできること
ねんきんネットでは、以下のようなことができます。
年金記録の確認
- これまでの年金加入期間
- 保険料納付状況
- 基礎年金番号
将来の年金見込額の試算
- 現在の加入状況が続いた場合の年金額
- 繰上げ・繰下げ受給のシミュレーション
通知書の再交付申請
- 年金額改定通知書
- 年金振込通知書
年金証書は、ねんきんネットでは再交付できません。
年金証書の再発行は、年金事務所への申請が必要です。
ねんきん定期便の閲覧
- 過去の定期便も確認可能
6-3. ねんきんネットの登録方法
ねんきんネットの登録方法は2つあります。
方法1: マイナポータル連携(おすすめ)
必要なもの
- マイナンバーカード
- ICカードリーダー(またはスマートフォン)
手順
- マイナポータルにログイン
- 「ねんきんネット」と連携
- 基礎年金番号なしでログイン可能
メリット
- 基礎年金番号が不明でも登録できる
- ログインが簡単(マイナンバーカードで認証)
方法2: ユーザIDを取得
必要なもの
- 基礎年金番号
- メールアドレス
手順
- ねんきんネットにアクセス
- 「新規登録」を選択
- 基礎年金番号とメールアドレスを入力
- アクセスキーを入力(ねんきん定期便に記載)
- ユーザIDとパスワードを設定
アクセスキーがない場合
申込みから5営業日程度でユーザIDが郵送されます。
6-4. ねんきんネットの注意点
年金証書は再交付できない
繰り返しになりますが、年金証書はねんきんネットでは再交付できません。
ねんきんネットで再交付できるのは、年金額改定通知書と年金振込通知書のみです。
年金証書の再発行は、年金事務所への窓口申請または郵送申請が必要です。
ログインできない場合
ねんきんネットにログインする際、「秘密の質問」への回答を求められることがあります。
パスワードを忘れた場合は、再発行手続きが必要です。
7. よくある質問(FAQ)
年金証書の再発行に関して、よくある質問をまとめました。
Q1. 年金証書の再発行に費用はかかりますか?
A. いいえ、再発行手続きに費用はかかりません。
無料です。
Q2. 再発行までどれくらいかかりますか?
A. 申請方法によって異なります。
- 窓口申請: 即日〜数日(年金事務所による)
- 郵送申請: 1〜2週間程度
- 電話申請: 5営業日程度
急ぐ場合は、年金事務所の窓口で申請することをおすすめします。
Q3. 家族でも再発行の申請ができますか?
A. はい、できます。
ただし、以下が必要です。
- 本人の委任状
- 本人の基礎年金番号がわかる書類
- 代理人の本人確認書類
委任状は、日本年金機構の公式サイトからダウンロードできます。
Q4. 年金手帳と年金証書はどう違いますか?
A. 以下の表をご覧ください
| 項目 | 年金証書 | 年金手帳 |
|---|---|---|
| 対象者 | 年金受給者 | 年金加入者(令和4年3月まで) |
| 役割 | 年金受給権の証明 | 基礎年金番号の確認 |
年金手帳は令和4年4月に廃止され、現在は基礎年金番号通知書が発行されています。
Q5. 年金額はどこに書いてありますか?月額ですか?
A. 年金額は「年金決定通知書」に記載されています(年金証書ではありません)。
また、記載されている金額は年額(1年分)です。
月額を知りたい場合は、年金額を12で割ってください。
例: 年金額 1,800,000円 → 月額 約150,000円
実際の振込は2か月ごとなので、1回の振込額は月額の約2倍になります。
年金証書と年金決定通知書は同じ用紙に一体型で届くため混同しやすいですが、別の書類です。
Q6. 年金証書番号と基礎年金番号は同じですか?
A. いいえ、異なる番号です。
- 年金証書番号:
年金証書に記載されている番号(年金の種類ごとに付与) - 基礎年金番号:
10桁の番号(例:1234-567890)で、一人に一つ付番される生涯変わらない番号
手続きで求められるのは多くの場合「基礎年金番号」です。
Q7. 年金手帳もなくしました。どうすればいいですか?
A. 年金手帳(基礎年金番号通知書)の再発行も可能です。
別記事で詳しく解説していますので、そちらをご覧ください。
Q8. 基礎年金番号がわからなくても再発行できますか?
A. はい、可能です。
年金事務所の窓口で本人確認書類を提示すれば、基礎年金番号がわからなくても再発行申請ができます。
詳しくは4. 基礎年金番号がわからない場合の対処法をご覧ください。
Q9. ねんきんネットで年金証書の再発行はできますか?
A. いいえ、できません。
ねんきんネットで再交付できるのは、年金額改定通知書と年金振込通知書のみです。
年金証書の再発行は、年金事務所への申請が必要です。
Q10. 引っ越しをしたばかりです。住所変更も一緒にできますか?
A. はい、できます。
窓口で申請する場合は、年金証書の再発行と住所変更を同時に手続きできます。
郵送の場合は、先に住所変更の手続きを行ってから、年金証書の再発行を申請することをおすすめします。
Q11. 海外に住んでいます。再発行できますか?
A. はい、可能です。
郵送での申請になります。
ただし、送付先は日本年金機構に登録されている日本国内の住所になります。
Q12. 年金証書を再発行したら、古い年金証書は使えなくなりますか?
A. はい、新しい年金証書が発行されると、古いものは無効になります。
後から古い年金証書が見つかった場合でも、新しいものを使用してください。
Q13. 故人の年金証書が見つかりません。死亡届は出せますか?
A. はい、年金証書がなくても死亡届・未支給年金の請求は可能です。
届出書の紛失事由欄に「紛失」または「見当たらない」と記入すれば、手続きを進められます。
基礎年金番号がわかる書類(ねんきん定期便など)があれば持参してください。
Q14. 障害年金の年金証書も再発行できますか?
A. はい、障害年金の年金証書も同様に再発行可能です。
老齢年金と同じ手続きで、年金事務所に申請してください。
なお、障害年金の年金証書は、障害者手帳の申請・更新時に診断書の代わりとして使用できる場合があります(自治体によります)。
8. まとめ
年金証書をなくしても、慌てる必要はありません。
再発行手続きは難しくありませんし、無料で行えます。
この手続ガイドの内容を振り返りましょう。
年金証書再発行の3つの方法
ご自身の状況に合わせて、以下の3つの方法から選べます。
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窓口申請 - 急ぐ場合におすすめ
年金事務所または街角の年金相談センターで手続き。
即日発行の可能性があります。 -
郵送申請 - 自宅で手続きしたい場合
申請書をダウンロードして記入し、年金事務所に郵送。
1〜2週間程度で到着します。 -
電話申請 - 書類を郵送してもらえる
ねんきんダイヤル(0570-05-1165)に電話して申請書を取り寄せ。
5営業日程度で到着します。
再発行手続きのポイント
- 基礎年金番号を確認しておく(わからなくても手続き可能)
- 本人確認書類を用意する
- 代理人の場合は委任状が必要
- 住所変更がある場合は先に変更手続き
年金手帳との違いに注意
- 年金手帳は令和4年4月に廃止
- 現在は基礎年金番号通知書が発行
- 年金証書と年金手帳は別のもの
年金証書・年金決定通知書の見方も確認しよう
- 年金証書と年金決定通知書は一体型で届くが別の書類
- 年金額は「年金決定通知書」に記載(年金証書ではない)
- 年金額は年額で記載(月額は12で割って計算)
- 基礎年金番号と年金証書番号は別のもの
- 障害年金の証書には等級も記載
遺族の方へ
故人の年金証書が見つからなくても、死亡届や未支給年金の請求は可能です。
紛失事由欄に「見当たらない」と記入すれば手続きを進められますので、ご安心ください。
ねんきんネットも活用しよう
ねんきんネットを使えば、いつでも年金記録を確認できます。
- 年金記録の確認
- 将来の年金見込額の試算
- 各種通知書の再交付(年金証書を除く)
困ったときの相談窓口
ねんきんダイヤル
電話番号: 0570-05-1165
受付時間: 月〜金 8:30〜17:15(月曜は19:00まで)、第2土曜日 9:30〜16:00
年金事務所
または、日本年金機構の公式サイトから検索できます。
最後に
年金証書は大切な書類ですが、なくしてしまっても再発行できます。
この手続ガイドを参考に、落ち着いて手続きを進めてください。
わからないことがあれば、年金事務所やねんきんダイヤルに気軽に相談しましょう。
また、再発行後は、年金証書を紛失しないよう、安全な場所に保管することをおすすめします。